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地球上のすべての生き物は、複雑に関わり合って、生きているよ。私たち人間もこの一部で、自然から多くのめぐみを受け取っているんだ。今回は、自然が私たちの生活とどう関わっているのかを知り、生物多様性について学ぼう。
私たちは多くの生き物に支えられている
地球上には、ゾウのように大きなものから細菌のように目に見えないものまで、約3000万種ものいろいろな生き物がいるよ。「生物多様性」とは、私たち人間もふくめて、多くの生き物が複雑に関わり合い、生きていることをいうんだ。
私たちの生活も、この生物多様性の中で成り立っているよ。例えば私たちが食べる魚や肉、お米、野菜も生き物の命をもらっているんだ。さらに、森林が雨水をたくわえ、時間をかけて川へ流すおかげで、洪水が起こりにくくなり、私たちは安心して生活ができるよ。特に、森林が県土面積の約8割をしめる長野県では、森林のさまざまな働きを通して、私たちの生活は大きく支えられているんだ。普段はなかなか気が付かないけど、その他にも自然からのめぐみをたくさん受け取っているんだよ。下の図1を見てみよう。
図1
生物多様性がもたらす自然のめぐみ
森林が二酸化炭素を吸収して酸素をつくる働きをはじめ、食べ物や燃料、衣服や薬の原料など、どれも私たちの生活に欠かすことができないものだよ。そしてすべて、生物多様性がもたらしてくれる自然のめぐみなんだ。
出典:環境省「こども環境白書2016」
なぜ、生物多様性が失われているの?
日本は、世界の中でも生物多様性が高いといわれているよ。日本アルプスなどのある長野県は、日本の中でも特に生物多様性が高く、自然豊かで美しい地域なんだ。
でも今、日本では3772種(※)もの生き物が絶滅の危機にあり、生物多様性が失われているよ。その大きな原因は、私たち人間の活動によるもの。生き物が自然に絶滅するスピードの1000倍の速さだといわれるほどで、このままでは多くの生き物が絶滅してしまうんだ。
生物多様性を守り、これから先も自然のめぐみを受けるためには、1人1人の行動が大切だよ。長野県で行っている生物多様性を学ぶイベントに参加するなど、身近な所から一歩ずつ始めてみよう。
(※)「環境省レッドリスト2020」より
長野県の豊かな生物多様性が学べる
「信州いきものがたり」
長野県では、生物多様性についての情報を発信するWEBサイト「信州いきものがたり」を公開しているよ。生き物についてのクイズや、3Dで県自然保護センター館内を見ることもできるんだ。生き物の世界を探検してみよう。
生物多様性を守るために、私たちができること
生物多様性を守るためには、1人1人の行動が大切だよ。
身近な所からできることを始めてみよう。
守ろう
●生き物を守る活動に参加しよう
●長野県ならではの生き物の多様性を大切にしよう
知ろう
●自然にふれる機会を増やそう
●自然の中の「ふしぎ」を見つけて調べてみよう
つなげよう
●地域、世代をこえ、連携・協働して進めよう
●希少種の保護や里山の整備など、生物多様性を保全する活動に参加しよう
広めよう
●家族や友達と生き物やそのめぐみについて語ろう
●省エネ、3R※の取り組みなど、エコライフを実践しよう
※3R(Reduce 発生抑制、Reuse 再使用、Recycle 再生利用)
活かそう
●自分が住んでいる地域でとれた物を使おう
●旬の食材を食べよう
●環境に優しい商品を選ぼう
参考:長野県環境部自然保護課「生物多様性ながの県戦略」
夏休み「みんなで温暖化ウォッチ〜セミのぬけがらを探せ!」の開催
長野県環境保全研究所は8月5日(月)に、「セミのぬけがら調査」を行うよ。これは地球温暖化の影響によって、セミのぬけがらの種類と数がどのように変化するか、県民といっしょに調査するイベント。夏休みに参加してみよう。
- 日時:8月5日(月)10:00〜12:00
- 場所:上田市 市民の森公園 ※上田会場の他、県下5会場で開催
- 申込期間:7月16日(火)から8月4日(日)(定員になり次第〆切)
長野県環境保全研究所「来て 見て 触れる 夏の研究所体験」
長野県の環境保全などについて調査・研究を行う環境保全研究所が、施設を公開し、親子で体験できる「親子環境講座」を開催するよ。開催日時は、7月27日(土)9:00から16:00の間。楽しく学べる展示や講座を体験しに行ってみよう。
2023年「親子環境講座」の様子
監修:上田地域振興局環境課
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。