【マリンピア日本海だより】毎年冬に深海生物を採集「ホッコクアカエビ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
新潟
動物園だより
2024.03.11

【マリンピア日本海だより】毎年冬に深海生物を採集「ホッコクアカエビ」

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今月のどうぶつ:ホッコクアカエビ

学名:Pandalus eous
十脚目 タラバエビ科
生息地:島根県以北の日本海、北海道以北の太平洋、オホーツク海、ベーリング海~カナダ西岸

「甘エビ」や「南蛮エビ」という名で知られ、刺身などの料理の素材として人気
※写真提供:新潟市農林水産部 食と花の推進課

ホッコクアカエビは、深海生物

紅色の体と細長い額角が特徴のホッコクアカエビは、12㎝ほどの大きさになります。大きい個体は、メスです。ホッコクアカエビは2~4年でオスとして先に性成熟し、4~6年でメスに性転換します。えさが少ない深海で10カ月ほど卵をかかえるメスが十分なエネルギーをたくわえるための進化だと考えられています。

マリンピア日本海では、毎年冬にホッコクアカエビなどの深海生物を採集します。それは、冬だと海底と表層の水温差が小さく、状態良く採集できるためです。エビへのダメージが少ない佐渡で行われているエビカゴ漁を使っています。

採集したホッコクアカエビ

「南蛮エビ」は、新潟名物

エビが入る大きさの穴が開いたカゴを使用するエビカゴ漁が盛んな佐渡の赤泊港は、2011年に日本で初めてIQ制度を本格的に導入したエリアです。IQ制度は、年間何㎏をとって良いかを事前に決める制度。制限を付けることで漁師の競争と労働量が減り、より大きいエビをとることで利益が逆に上がるので、IQ制度は資源を持続的に活用することにつながります。

甘味が強くて、あざやかな赤になる新潟のホッコクアカエビは、見た目が赤とうがらし(南蛮)に似ていることから「南蛮エビ」と呼ばれています。新潟県では、「南蛮エビ」という呼び名を広めて、新潟県を代表する水産物として推進する動きがあります。そんな新潟名物である「南蛮エビ」こと、ホッコクアカエビに、ぜひ会いに来てください。

あざやかな赤の「南蛮エビ」

マリンピアニュース

ふるさと新潟の魚

新潟の水産物と言えば、何を思いうかべますか? この企画展示では新潟県と新潟市の推進する水産物に焦点を当て、食の魅力とマリンピア日本海の取り組みを紹介します。「ふるさと新潟の魚~県の推進ブランド・市の銘産品~」を3月16日(土)から6月16日(日)まで、本館1階の企画展示室で開催します。


写真提供/新潟市水族館マリンピア日本海

協力・監修/新潟市水族館マリンピア日本海
〒951-8555 新潟市中央区西船見町5932-445
TEL 025-222-7500
https://www.marinepia.or.jp/

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エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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