【長野市城山動物園だより】巣箱の中身「ニホンリス」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
長野
動物園だより
2024.02.13

【長野市城山動物園だより】巣箱の中身「ニホンリス」

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今月のどうぶつ : ニホンリス

学名:Sciurus lis
げっ歯目 リス科
生息地:本州・四国・九州


特徴:日本の在来種のリス。主に木の上で活動し、季節によって夏毛と冬毛に変わります

巣箱の中身

ニホンリスは人と同じ、太陽が出ている間に活動する昼行性の動物です。日中はせわしなく活動し、夜は自分で作った巣で休みます。野生では、巣は木の上などに作りますが、動物園では巣箱を使っています。では巣箱の中には一体、何が入っているのでしょうか?

巣箱の中はスギの皮でできた温かいお布団でいっぱいです。ニホンリスは、スギの皮を丁寧にはいで巣箱に持ち帰る、という作業を何回かくり返し、写真のようなふかふかの温かい布団を作ります。この布団はどんなに寒い冬でも乗りこえられる優れもの。ニホンリスは「シマリス」とちがって冬眠をしないので、冬はこの寝床作りが肝心ともいえます。


巣箱の中はスギの皮でいっぱい

布団の元になるスギの皮はどこから来るの?

動物園にはスギの木は無いので、木材会社の方からゆずってもらいます。よく見かける木の加工品は、木の皮をはいだ状態で加工され、はぎ取られた樹皮は基本的に捨てられてしまいます。捨てると処分にたくさんのお金がかかります。動物園がニホンリスの寝床として活用することで、処分にかかるお金が削減でき、ニホンリスは野生に近い環境で過ごすことができます。木材会社にも、動物園にとっても一石二鳥なのです。

みなさんの身の回りにも再利用できる物がたくさんあると思います。廃棄物を減らし、環境負荷を減らす取り組みをいっしょに始めてみませんか。ニホンリスが一生懸命巣作りする姿は冬ならではの行動です。ぜひ観察してみてください。


スギの皮を巣箱へ運ぶ姿

じょうやまニュース

リンゴで食品ロスを削減

長野県は全国でも有数のリンゴの産地。多く作り過ぎたリンゴや、形が悪いなどの理由で売ることはできないけどおいしく食べられるリンゴがあるときには、生産者の方から無償で提供してもらうことがあります。この取り組みを通して、動物たちに大好きなリンゴをあたえることができ、食品ロスの削減にも貢献しています。


写真提供/長野市城山動物園

協力・監修/長野市城山動物園
〒380-0802 長野市上松2-1-19
TEL 026-233-0586
https://www.johyama.com/

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エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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