【円山動物園だより】ゾウがゾウらしく暮らすために「アジアゾウ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
北海道
動物園だより
2023.10.10

【円山動物園だより】ゾウがゾウらしく暮らすために「アジアゾウ」

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今月のどうぶつ:アジアゾウ

ゾウ目/ゾウ科
【生息地】主にインドの一部から東南アジアの森の中

円山動物園にはオス1頭と メス4頭がいます。

ゾウがゾウらしく暮らすために

8月19日(土)、待望のアジアゾウの赤ちゃんが生まれました。アジアゾウの出産は北海道初、飼育員がさくの中に入らずに世話をする「準間接飼育」での出産は国内初です。円山動物園では「ゾウがゾウらしく暮らすために」をコンセプトに、ゾウが本来の姿で過ごせる環境を整え、2018年にミャンマーから4頭のアジアゾウをむかえました。シーシュ(オス・15才)とパール(メス・19才)は、2021年3月に繁殖のための同居を始めた当初から仲が良く、約22カ月間の妊娠期間を経て、今回メス1頭が生まれました。

パールは初めての出産でしたが、陣痛から1時間以内での超安産でした。破水と同時に羊膜に包まれて赤ちゃんが生まれると、赤ちゃんが自力で立ち上がるように、パールは赤ちゃんに砂をかけたり、けり飛ばしたりしました。乱暴に見えるかもしれませんが、これがゾウ本来の出産の姿です。赤ちゃんは生まれて10分後には立ち上がり、80分後にはパールのおっぱいを飲んでいました。


生後2日目の赤ちゃん


おっぱいを飲んでいるところ

ゾウの赤ちゃん元気に成長中!

体重約110kgで生まれた赤ちゃんは、1日に何度もおっぱいを飲んですくすくと成長し、約3週間後には170kgほどになりました。赤ちゃんの鼻が短いのは、母親の前足の付け根近くにあるおっぱいを飲みやすくするためです。

赤ちゃんはかけ回ったり、パールの真似をして鼻で草をつかんだり、パールの尾で遊んだりと好奇心いっぱいに過ごしています。パールはその様子を常に見守るたのもしいお母さんです。母子の様子をぜひ見に来てくださいね。


パール(母)と赤ちゃん(メス)

まるやまニュース

10月23日は世界ユキヒョウの日

10月16日(月)から10月31日(火)まで、世界ユキヒョウの日特別企画を開催するよ。ユキヒョウの生態や生息する環境についての特別展示を行うよ。くわしくは円山動物園公式ホームページを確認してね。

教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!

質問

同じおりにたくさんいる動物を見分けるのはどうしてる?すぐ分かるの?

答え

動物を見分ける個体識別は、主にマイクロチップや入れずみ、耳標などを使うことが多いです。しかし、ニホンザルについては顔に識別用の入れずみが入っていますが、日常的にはそれ以外の特徴で見分けることがほとんどです。顔のそばかすや目の色、体格や毛色など1頭1頭ちがいがあり、動物を見分けるポイントはたくさんあります。


協力・監修/札幌市 円山動物園

札幌市 円山動物園
札幌市中央区宮ヶ丘3番地1
TEL. 011-621-1426
http://www.city.sapporo.jp/zoo/

 

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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