【マリンピア日本海だより】海岸に大量「ホシフグ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
新潟
動物園だより
2023.06.12

【マリンピア日本海だより】海岸に大量「ホシフグ」

目次 [非表示]

今月のどうぶつ:ホシフグ

学名:Arothron firmamentum
フグ目 フグ科
生息地:東シナ海、太平洋、青森県〜九州南岸の 日本沿岸など、温帯から亜熱帯の深海

トゲの生え方がよく分かるホシフグの標本

海岸に大量のホシフグ

ホシフグは、約120種あるフグ科の魚の1つで、他のフグ同様、強い毒を持っていて身を守るために体をふくらませます。ホシフグの名前の由来は黒っぽい体に付いている白いはん点模様から来ます。

食用ではない上、主に太平洋の外洋に生息するホシフグですが、2023年の1月に、新潟の海岸に大量のホシフグが発見されました。マリンピア日本海の野村卓之館長によると、例年に比べて海の水温が低かったため、いつもとちがう流れの対馬海流に乗ってホシフグが日本海に運ばれて来たのではないかとのことです。

海岸に漂着したホシフグ

1ぴきの生き残り

漂着の情報を受けて、マリンピア日本海のスタッフは、海岸で調査を行いました。打ち上がったホシフグはほとんどが死んでいましたが、まだ生きていた個体もいましたので何びきか収容し、水族館でケアをしたところたった1ぴきだけですが、回復しました。

現在は、本館地下「暖流の旅ゾーン」で展示しています。死亡したものは標本にしてアクアラボで展示しています。

ちなみに、カタクチイワシなどの他の魚が漂着した場合は、すぐにカラスなどが食べに来てあっという間にいなくなってしまうのですが、今年の冬に漂着したホシフグの死がいが今もまだ海岸に残っているそうです。

野生生物は毒があることを感じ取るのか、手を出さないようです。漂着生物は毒や感染症を持っている場合がありますので、みなさんも、海岸で見かけたらさわらないようにしましょう。

野鳥が残した死がい

マリンピアニュース

ようこそ、にいがたフィールドへ

マリンピア日本海の屋外展示「にいがたフィールド」は、里山、ため池、田んぼなどの新潟市の内陸の自然環境を再現したエリアです。春から秋にかけて、スタッフがエリア内を解説する「にいがたフィールドガイド」が開催されます。

日程は4月~10月、8月を除いて毎月の第3土曜日、12時から12時20分までです。地域の生き物たちの小さなパラダイスをのぞいてみませんか?


写真提供:新潟市水族館マリンピア日本海

新潟市水族館マリンピア日本海
〒951-8555 新潟市中央区西船見町5932-445
TEL 025-222-7500
https://www.marinepia.or.jp/

この記事を書いた人WRITER
エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

この記事の関連ワードKEYWORD
おすすめの関連記事RECOMMEND
人気の記事RECOMMEND
1
2
3