【京都市動物園だより】水深3mまでもぐることも「キンクロハジロ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
京都
動物園だより
2023.04.10

【京都市動物園だより】水深3mまでもぐることも「キンクロハジロ」

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キンクロハジロ

学名:Aythya fuligula
カモ目 カモ科
生息地:主にユーラシア大陸北部で繁殖、日本 には冬鳥として全国に飛来

写真上:繁殖期のオスとメス(白と黒の羽色がオス)。 写真下:繁殖が終わると、オスも地味な羽色に。

漢字名は「金黒羽白」

その名のとおり目が金色で、オスは白と黒のコントラストが美しい羽色をしています。また、オスは頭の後ろに「冠羽」と呼ばれるかざり羽が長く垂れているのも特徴。メスは羽色が黒と灰茶色で冠羽も短めです。

主な繁殖地はユーラシア大陸北部ですが、北海道の一部でも繁殖が見られます。秋になるとヨーロッパや北アフリカ、中近東、インド、東南アジアなどにわたって冬をこします。内海、湖、市街地の川や公園の池にも生息しています。京都市内の鴨川や宝ヶ池などでもその姿を見ることができます。

足は体の後方にあり、水かき が大きく、水中で有利な体型

水深3mまでもぐることも

カモの仲間には、水面でえさをとる種と水中にもぐってえさをとる種がいます。キンクロハジロは水の中にもぐってえさをとる、潜水が得意なカモです。体長約40㎝の小さな体で、水深約0.6~3mも、もぐることができます。水かきが大きく、両足がおしりに近い位置にあって、もぐりやすい反面、陸上を歩くのは苦手です。夜行性が多いカモ類の中で、昼間でも盛んに水にもぐってエビや貝、水辺の昆虫などをとって食べます。

オスの羽色は大変身

オスの目立つ羽色は、メスの気を引いて子孫を残すためのものです。5~7月の繁殖期が終わると、夏から秋にかけて羽が生えかわります。風切羽がぬけて一時的に飛べなくなりますが、その後、メスと似た地味な羽の色になることで外敵から見つかりにくくなります。

平均的な寿命は約10年といわれていますが、当園の「京都の森」エリアで暮らす8羽の中には、17才の長寿が2羽います。

卵は1回で6~12個産み、 母鳥が単独で育てます

きょうとニュース

アニマル園長決定!

毎年2~3月に来園者に投票いただく「アニマル園長選挙」。その結果、2023年度の8代目アニマル園長はロバの「ハル」(オス)に決まりました!「ウサギウマ」の別名を持つロバは、今年の干支にまつわる動物として候補に挙がり、ウサギ5頭をおさえて選ばれました。これから1年間、広報活動などで活躍しますのでご注目ください!


写真提供:京都市動物園

京都市動物園
京都市左京区岡崎法勝寺町岡崎公園内
TEL.075-771-0210
https://www5.city.kyoto.jp/zoo/
協力・監修/京都市動物園

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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