【マリンピア日本海だより】魅力ある美しい魚「ザラビクニン」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
新潟
動物園だより
2023.03.13

【マリンピア日本海だより】魅力ある美しい魚「ザラビクニン」

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ザラビクニン

学名:Careproctus trachysoma
スズキ目 クサウオ科
生息地:日本海


口の下に見られる長いひげのようなものは胸びれの軟条です

魅力ある美しい魚

うすもも色のザラビクニンは、水深150~1345mの海に生息する深海魚です。つながっているようにも見える背びれ、尾びれ、尻びれを左右にゆらゆらとなびかせて泳ぐ姿に足を止める人も多く、かくれた人気があるようです。

愛嬌もあると評判のザラビクニンですが、食べるとおいしくないそうです。体はゼラチンのような皮ふにおおわれていて、こんにゃくよりもやわらかくブヨブヨとした質感をしています。水圧対応のための体質だという説もありますが、実際のところは分かりません。


ふんを出しているザラビクニン

未知なる不思議な魚

ザラビクニンの不思議で独特な所が、他にもあります。例えば、頭の近くに肛門があるので、まるでふんを頭から出しているように見えます。ひげのように見えるのは軟条といいますが、近縁種のサケビクニンでは味を感知する味らいが確認されています。暗い海の中でえさを探すためのものなのかもしれません。

ザラビクニンについてまだ分からないことがたくさんあります。マリンピア日本海では、展示はしていませんが、搬入されたザラビクニンの卵をふ化させて稚魚を育成し、観察しています。みなさんもマリンピア日本海を訪れた際にはじっくりとザラビクニンを観察してみてはいかがでしょうか?新たな発見があるかもしれません。


ザラビクニンの稚魚

マリンピアニュース

深海生物入手

冬季は、深海生物の採集シーズン。深海は水温が低いため、表層との水温差の小さい冬が、状態良く採集できる絶好の時期となります。現在、ホッコクアカエビやザラビクニンに加え、コンペイトウなど、深海生物が続々と集まっています。この機会に、佐渡海峡の深海生物をぜひ観察しにご来館ください。


写真提供:新潟市水族館マリンピア日本海

新潟市水族館マリンピア日本海
〒951-8555 新潟市中央区西船見町5932-445
TEL 025-222-7500
https://www.marinepia.or.jp/

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エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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