【東海大学海洋科学博物館だより】当館で一番大きな魚は?「シロワニ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
静岡
動物園だより
2023.03.06

【東海大学海洋科学博物館だより】当館で一番大きな魚は?「シロワニ」

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今月の動物:シロワニ

学名:Carcharias taurus
生息地:西太平洋、インド洋、大西洋の温熱帯域など
ネズミザメ目 オオワニザメ科

海洋水槽を泳ぐシロワニ

来館者にも大人気!

当館で一番大きな魚は?

当館で飼育している生き物で、一番体が大きな生き物をご存知でしょうか。正解はシロワニです。当館で一番大きな水槽『海洋水槽』には体長2.5mをこえるシロワニが、オスとメス1個体ずつ飼育されています。

自然界では魚などを食べ、とてもこわい顔つきをしていますが、性格はおとなしく、積極的に人をおそったりはしません。サメの仲間は、魚ではめずらしく交尾をして卵を体内受精させます。

そのため、オスには腹びれにクラスパーと呼ばれる交接器を持っていることで見分けることができます。水槽で、サメの仲間を観察するときは、腹びれの交接器にも注目してみてください。

シロワニのオスのクラスパー(矢印)

次々と生え変わる歯

サメの仲間はするどくかたい歯を持つものが多く知られています。私たちヒトの歯は、一度永久歯に生え変わるともう生えてくることはありませんが、なんとサメの歯は次々と生え変わります。

あごの構造を観察すると、一番前の歯の後ろには、新しい歯が何層も並んでいて、まるでベルトコンベアーのように前の歯がぬけると次の歯が前に出てくることで、生え変わり続けるのです。

サメの仲間を飼育している水槽に、もぐって掃除していると水槽の底に歯が落ちていることがあります。サメの仲間の水槽では、ぜひ水槽の底にも注目してみてください。ぬけ落ちた歯が落ちているかもしれませんよ。

水槽に落ちていた歯

東海大学海洋科学博物館ニュース

(写真は駿河湾の深海から採集されたエゾイバラガニ)

 深海生物のシーズン到来!

日に日に寒さが和らいできました。しかし海の中の季節は1カ月ほどおくれて来るといわれており、まだ冬です。この時期は海表面が冷たく、深海との温度差が少なくなります。そのため、海表面に深海生物を上げて来るときの温度変化による負担が少なく、深海生物採集に良いシーズンです。当館でも駿河湾の深海からエゾイバラガニが採集されました。


写真提供:東海大学海洋科学博物館

東海大学海洋科学博物館
〒424-8620 静岡県静岡市清水区三保2389
TEL.054-334-2385
https://www.umi.muse-tokai.jp/

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