【釧路市動物園だより】身近に暮らすフクロウ「コミミズク」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
北海道
動物園だより
2023.02.13

【釧路市動物園だより】身近に暮らすフクロウ「コミミズク」

目次 [非表示]

釧路市動物園の飼育員さんが、動物や動物園、自然について紹介します。

コミミズク

フクロウ目 フクロウ科
【生息地】世界全域

釧路市動物園ではオス1羽とメス1羽を飼育しています。

身近に暮らすフクロウ

コミミズクは、世界全域に広く生息し、昼も夜も活動します。羽を広げると約1mあり、草原を音もなくすべるようにして低空飛行します。釧路湿原でも飛ぶ姿が目撃され、ときには弱って保護されることがあります。お腹は白く、体全体は茶色です。エゾフクロウとまちがえられますが、エゾフクロウよりはずっと小柄です。

2009年に弱っていたメスが保護され、釧路市動物園で治療を行い、回復後にコミタンと名付けられました。コミタンはすっかり筋力が落ちてしまっていました。野生動物はアスリートと同じで、運動しないとすぐに筋力が落ちてしまうのです。そこで、飛ぶ力を付けるために、飛行訓練を開始しました。鷹匠の技術を用いて止まり木から止まり木へ、えさを求めてスタッフの元へくり返し飛ばしました。

メスのコミタン

野生で数が減っている?

2011年からコミタンが活躍する「フライトガイド」を開始し、生態や体の仕組みについても解説しています。例えば、フクロウの仲間は飛ぶときにバサバサと音がしません。羽の表面がベルベット状で、羽の外側が「くし」のような形になっており、飛ぶ音を消してくれるからです。この形は、新幹線のパンタグラフやドローンのプロペラにも応用されていることで有名です。

コミタンが年老いて目が良く見えなくなったため、フライトガイドはオスのハッチがあとを引きついでいます。現在はコロナ禍でガイドを中止していますが、再開したときにはぜひハッチに会いに来てください。

コミミズクの生息数ははっきりとは分かっていませんが、年々数が減っているのではないかと考えられています。どんな場所で暮らして、何を食べているのかを知り、これ以上数が減らないようにするには私たちに何ができるのかいっしょに考えてみませんか。

オスのハッチ

くしろニュース

「動物園のひなまつり」を開催

2月26日(日)に「動物園のひなまつり」を行います。展示館では鳥類のレプリカの卵で作ったひなかざりを展示します。また、3月3日の「耳の日」にちなんだ動物の耳クイズラリーを行います。先着100名様なので早めに来て参加してくださいね!

くわしくは  >>> 釧路市動物園 まで

教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの 質問に答えるよ!

質問

トラやライオンには何の肉をあげているんですか?

答え

釧路市動物園では牛肉や馬肉、シカ肉をあたえています。栄養バランスを考えていろいろな種類の肉をあげています。この他、ニワトリの頭もあげる日があります。


協力・監修/釧路市動物園
釧路市阿寒町下仁々志別11番
TEL. 0154-56-2121
https://www.city.kushiro.lg.jp/zoo

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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