【竹島水族館だより】ニセモノのえさでおびき寄せる「アカグツ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
愛知
動物園だより
2022.12.12

【竹島水族館だより】ニセモノのえさでおびき寄せる「アカグツ」

目次 [非表示]

アカグツ

学名:Halieutaea stellata
アカグツ科 アカグツ属
生息地:新潟県~九州西岸の日本海・東シナ海沿岸、 青森県~日向灘の太平洋沿岸、瀬戸内海、朝鮮半島南岸、 中国東シナ海・南シナ海沿岸、インド~西太平洋

通常は水深200m以上に生息しています。

ニセモノのえさでおびき寄せる

縦扁といって上下からおしつぶされたような変わった形をしています。円形の体で頭部は大きく胴部は短いです。尾部は円筒状をしており、全体にしゃもじのような姿です。体には先がするどくとがった大きなトゲ状のウロコがたくさんあります。体の色は名前の通り赤色です。ちなみにアカグツの〝クツ〟はヒキガエル、あるいはアンコウの別名であるクツアンコウの意味といわれています。

発達した胸びれを使って歩くように海底を移動します。えさとなる魚などをおびき寄せるために、背びれのとげが頭から突き出て、つりざおのようにのばすことができます。普段はみぞに収まっています。

最大で30cmほどの大きさになります

人見知りな性格

冬になり深海底曳網漁が本格化して来ると、竹島水族館にアカグツがやって来ます。体のトゲはかなり強力で、うっかりしていると手にささるくらいです。

とても状態良く元気に水族館にやって来ても、なかなかえさを食べてくれないので、少し特別なやり方でえさをあげます。何度かそれをくり返すと落ちているえさでも自分で食べるようになります。

深海では小型の甲殻類や巻貝、多毛類やクモヒトデなどを食べているようですが、水族館ではオキアミをあげています。竹島水族館にはアカグツ科のフウリュウウオの仲間もいっしょにやって来ます。

その姿がコウモリに似ているということから、 英名では「batfish」と呼ばれています

たけしまニュース

「たけすいのヤドカリ展」

深海にすむヤドカリを中心に、さまざまなヤドカリを紹介します。特に近年、竹島水族館にはかなりめずらしい深海性のヤドカリが多く運ばれていて、竹島水族館でしか見ることができないヤドカリも展示できるかもしれません!
期間:12月17日(土)~1月16日(月)


写真提供:竹島水族館

竹島水族館
〒443-0031 愛知県蒲郡市竹島町1-6
TEL 0533-68-2059
https://www.city.gamagori.lg.jp/site/takesui

この記事を書いた人WRITER
エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

この記事の関連ワードKEYWORD
おすすめの関連記事RECOMMEND
人気の記事RECOMMEND
1
2
3