【竹島水族館だより】こわい顔でも味は抜群「ハシキンメ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
愛知
動物園だより
2022.11.14

【竹島水族館だより】こわい顔でも味は抜群「ハシキンメ」

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ハシキンメ

学名:Gephyroberyx japonicus
ヒウチダイ科 ハシキンメ属
生息地:茨城県~土佐湾の太平洋沿岸、 長崎県五島列島以南の東シナ海大陸棚縁辺~斜面上部、 九州~パラオ海嶺、天王海山、台湾 水深150ⅿ~700ⅿに生息

赤色で表面がザラザラしている。

こわい顔でも味は抜群

ハシキンメという名前なのでキンメダイの仲間のようですが、キンメダイ科ではなくヒウチダイ科の魚です。ヒウチダイ科の魚の中では最も大きくなる種で体長が30㎝ほどに成長します。深海にすんでいますが、発光器は持っていません。

うろこは丈夫ではがれにくくなっています。口の中はまっ黒で、腹腔というお腹の中のまくもまっ黒です。これは食べたえさがお腹の中で光ってしまうと自分の姿が見えて敵に見つかってしまうので、それを防ぐためといわれています。

横から見ると普通の魚の形をしていますが、側偏といって前から見ると左右から押しつぶされたような細い姿をしています。食べるとおいしい魚ですが、あまり流通しておらず、産地で消費されることが多いようです。

静岡県では「ゴソ」と呼ばれています

えさを食べる練習が必要

竹島水族館ではいつも見ることのできる深海魚です。頭がとても大きくて、えさは丸飲みしてしまいますが、水族館にやって来た時点では普通にえさを食べてくれません。

顔の前に現れた物をとりあえず食べてみるという習性があるので、棒の先にアジを付けて顔の前に勢いよく差し出してあげます。そうするとアジを食べてくれるので、それを何度かくり返すうちに棒を使わなくても自分でえさを食べてくれるようになります。

この習性はえさの少ない深海にすんでいるからだと思いますが、他の深海魚でもえさを食べてもらうためにひと工夫必要な種類が多くいます。

お腹に沿って棘のような鱗が並んでいます

たけしまニュース

危険生物大集合

「ど」は三河弁で「すごく」という意味があります。日々生き物とふれ合う飼育員がこれは痛いと思うトゲやハリ、歯を持つ生き物、毒を持っていて危険視している生き物を紹介します。水族館だからこそ出会うことができる「ど痛い」生き物たちをぜひ間近で観察してみてくださいね。

期間:11月12日(土)~12月12日(月)


写真提供:竹島水族館

竹島水族館
〒443-0031 愛知県蒲郡市竹島町1-6
TEL 0533-68-2059
https://www.city.gamagori.lg.jp/site/takesui

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エコチル編集部

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