【円山動物園だより】七変化する羽の色「セイキムクドリ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
北海道
動物園だより
2022.10.11

【円山動物園だより】七変化する羽の色「セイキムクドリ」

目次 [非表示]

円山動物園の飼育員さんが、動物や動物園、自然について紹介します。

今月は…
『セイキムクドリ』

スズメ目/ムクドリ科
【生息地】東アフリカ、 南アフリカ北東部

円山動物園にはオス1羽、 メス1羽、不明1羽がいます。

七変化する羽の色

セイキムクドリはアフリカの森林や乾燥した地域に生息している鳥で、金属のようなつやのある青緑色の羽と黄色い目が特徴です。見る角度や光の反射によって、羽は青や緑の他、黒や茶などさまざまな色に変化します。このように、肉眼では見えない細かい構造によって、さまざまな色に見える現象を「構造色」といいます。身近な所では、カラスやコガネムシ、シャボン玉にも構造色が見られます。

いつも寄りそう母親(右)と子(左)

 

ひなが成長中!

円山動物園の熱帯鳥類館でオス1羽とメス1羽、今年7月に生まれたひなを飼育しています。天井に近い所に巣を作り、7月上旬に卵を産み、母親が卵を温め、7月中旬ごろにふ化、7月31日(日)に巣立ちをしました。ひなは、最初は30~50 cmくらいしか飛べず、高い木にとまることもできません。母親といっしょに行動しながら、飛び方やえさのとり方などを学んで成長していきます。父親は高い所から見守り、危険を感じると鳴いて知らせます。ひなは、しげみにかくれるための保護色のように、羽も目の色も黒っぽく、1年ほどで親と同じ美しい色の羽に生え変わります。

美しい羽と黄色い目の親鳥

熱帯鳥類館にはバナナやパッションフルーツなど約30種類もの植物が植えられています。セイキムクドリは、午前11時ごろまでと午後2~4時に活発に動き回ります。体長は16~22 cmほどで見つけにくいかもしれませんが、鳴き声に耳をすませたり、ゆれる木の枝に注目したりすると見つかるかもしれません。ひなが成長する様子を観察しに来てくださいね。

羽も目も黒っぽいのがひな

まるやまニュース

10月23日は世界ユキヒョウの日

日本と中央アジア5カ国との外交関係樹立30周年と、ユキヒョウを関連付けたイベントを行うよ。ユキヒョウの生態や生息する国の文化などについて、パネル展や民族衣装・伝統品の特別展示、講演会を実施。当日はYouTubeでライブ配信もするのでチェックしてね。

場所:科学館ホール 
特別展示期間:10/11(火)~31(月)
講演会:10/23(日)

教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!

質問

動物園の歴史について教えて!

答え

紀元前2000年以前の古代エジプト、メソポタミア、古代中国などで、一部の貴族や富豪のために野生動物が飼育されていたと考えられる記録が見つかっています。近代的な動物園は、18世紀後半から19世紀前半にかけて西洋で生まれ、日本初の動物園は1882年に開園した上野動物園です。その後、娯楽施設として遊園地付きの動物園が多く誕生しました。現在は、教育や研究、希少生物を保護する場としての機能が動物園に求められています。


札幌市 円山動物園
札幌市中央区宮ヶ丘3番地1
TEL. 011-621-1426
http://www.city.sapporo.jp/zoo/

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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