【橿原市昆虫館だより】野生は緑色、飼育すると色が違う「ツダナナフシ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
奈良
動物園だより
2022.08.22

【橿原市昆虫館だより】野生は緑色、飼育すると色が違う「ツダナナフシ」

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ツダナナフシ

学名:Megacrania tsudai
ナナフシ科
生息地:沖縄県(宮古島、石垣島、西表島)、台湾、緑島

ツダナナフシの幼虫

 海にうかぶ卵

ツダナナフシの成虫の体は、大きくて太いです。野生のツダナナフシは緑色をしています。でも、飼育をすると黒っぽい色になります。小さな羽がありますが、飛ぶことはできません。

日本では、1989年に初めて西表島で発見されました。卵は、6層の厚いからに包まれています。このおかげで、海水に長期間プカプカういていても、幼虫はふ化できることが、研究によって分かっています。このことから、卵が海流に乗って、各地に広がったと考えられています。

野生のツダナナフシ

ツダナナフシの卵

必殺技を持っています

ツダナナフシは、ふだん葉っぱに体を沿わせてじっとしていますが、刺激を受けると、前足の付け根から白い液体を発射して、身を守ります。この液体は、ハッカのようなスーッとしたにおいがします。

液体は、体内でふくろ状の中に保管されています。だっ皮をするときに、ふくろもいっしょにぬぎます。だっ皮後しばらく観察をしていると、ふくろの部分を食べて、もう一度体内に取りこんでいました。

はんしょくは、通常メスだけで行うため、オスが見つかることはあまりありません。また、えさはアダンなど、タコノキの仲間の植物の葉っぱを食べます。

じっとしているツダナナフシ

かしはらしニュース

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「ぶんぶん」とは、カナブン・ハナムグリ類の方言名で、奈良をはじめ近畿地方を中心に、各地でこう呼ばれています。きらびやかな種が多く、多様性も非常に高い、魅力的なぶんぶんが大集合しました。 開催期間:令和4年7月16日(土)~令和4年9月25日(日)


写真提供:橿原市昆虫館

橿原市昆虫館
奈良県橿原市南山町624
TEL:0744-24-7246
https://www.city.kashihara.nara.jp/article?id=5c52229d65909e2ebea90610
協力・監修/橿原市昆虫館

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エコチル編集部

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