自然・生き物・人間 関わり合っている私たち 生物多様性の4つの危機と私たちにできる5つのアクション|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
北海道
特集
2022.03.14

自然・生き物・人間 関わり合っている私たち 生物多様性の4つの危機と私たちにできる5つのアクション

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私たちはたくさんの生き物とつながり、関わり合いながら生きています。この生き物の個性とつながり、関わり合いを「生物多様性」といいます。今回は、生物多様性について見てみましょう。

生物多様性って何だろう?

みなさんは、現在、地球上にどのくらいの生き物がいると思いますか? 動物や植物など、クジラのように大きなものから目に見えないものまで、3,000万種類が暮らしているといわれています。このようにたくさんの生き物がいて、直接的・間接的にそれぞれ関わり合いながら生きていることを「生物多様性」といいます。私たち人間もそのひとつ。たくさんの生き物と関わり合いながら生きています。

私たちは生き物とどんな関わりを持っているでしょうか。今吸っている空気。これは植物が作ってくれます。地球上に木も草も海藻もなければ、息が吸えません。植物が集まる森は、雨水をゆっくり流してきれいにしたり、洪水を防いでくれたりします。みなさんが食べる肉や魚は、その生き物がいてくれたから味わえます。

世界で失われている生物多様性

生き物たちは支え合い、私たちは生物多様性から得られるめぐみを受けて生きています。このめぐみのことを「生態系サービス」といい、私たちの生活に欠かせないものです。表1のように「生態系サービス」には4つの種類があり、もしも生物多様性が失われてしまったら、そのめぐみを受けることはできません。

かけがえのない生物多様性ですが、今世界で、そして北海道で「4つの危機」にさらされています。生き物が1種絶滅すると、どれだけの大切な関わりが失われるか分かりません。表2でくわしく見てみましょう。

MY行動宣言をしよう!
生物多様性を守るために、今、私たちができること

私たち1人ひとりにも、生物多様性を守るためにできることがあります。国連生物多様性の10年日本委員会が進めてきた「MY行動宣言」を参考にしてみましょう。

生物多様性を守るための5つのアクション

1 たべよう
地元でとれた物を食べ、旬の物を味わおう。

2 ふれよう
自然の中へ出かけ、動物園、水族館や植物園などを訪ね、自然や生き物にふれよう。

3 つたえよう
自然のすばらしさや季節の移ろいを感じて、写真や絵、文章などで伝えよう。

4 まもろう
生き物や自然、人や文化との「つながり」を守るため、地域や全国の活動に参加しよう。

5 えらぼう
エコラベルなどが付いた環境に優しい商品を選んで買おう。

毎年5月22日は 「国際生物多様性の日」

国際生物多様性の日とは、国連が生物多様性問題に関する普及と啓発を目的として定めた国際デーです。毎年この日に合わせ、世界共通のテーマに沿って、世界各地でイベントが開催されています。

私たちに身近な豊かな生態系
たくさんの生き物たちと出合える場所 ~湿原~

道内には釧路湿原やサロベツ湿原など、数多くの湿原があります。湿原は、まさに豊かな生物多様性の象徴。国では、平成28年4月に全国633カ所の湿地を「生物の多様性の観点から重要度の高い湿地」として公表し、道内から77カ所の湿地が選ばれています。

湿原の役割

  • タンチョウなどの貴重な動植物の生息・生育空間。
  • 保水機能、水質浄化機能、気象変化を緩和する機能など、 地域の生活環境や産業に深く関わる。
  • 観光資源としても利用される景観。


監修:北海道 環境生活部環境局自然環境課企画調整係

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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