【天王寺動物園だより】高齢オオカミの健康を守るトレーニング「チュウゴクオオカミ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
大阪
動物園だより
2022.02.14

【天王寺動物園だより】高齢オオカミの健康を守るトレーニング「チュウゴクオオカミ」

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今月のどうぶつ:チュウゴクオオカミ

学名:Canis lupus chanco

英名:Tibetan wolf / Chinese wolf Mongolian wolf
ネコ目(食肉目) イヌ科
生息地:ロシア南西部からインドのヒマラヤ地方など

チュウゴクオオカミの親子

高齢オオカミの健康を守るトレーニング

天王寺動物園では、チュウゴクオオカミの繫殖制限を行っているため、オオカミは個別で展示しています。現在は、2009年生まれの2頭と2010年生まれの6頭を、バックヤードをふくむ5カ所のグラウンドで見ることができます。

オオカミ舎にいる8頭はとても元気ですが、年齢は11~12才と段々と高齢になってきています。より長生きするように日ごろから飼育員が健康状態を確認するため、棒の先にペットボトルを付けたターゲットという道具を使って、オオカミの鼻に付けると小さなえさがもらえることを覚えさせます。徐々にオオカミの方から鼻を付けてくるようになり、ターゲットを動かすことでオオカミを移動させて体重測定などのトレーニングも行っています。

メスのララは、定期的に測れるようになりました。今後は全頭が測定できるように取り組んでいます。


体重測定をする「ララ」

健康維持のために週に一度の「絶食日」

オオカミ1頭の1日のえさの量は、骨をくだいたニワトリ1羽(約1㎏)と600gの牛肉ですが、毎週月曜日はオオカミだけではなく、全肉食獣の絶食日としています。

何もあたえない日があってかわいそうだと思うかもしれませんが、野生では肉食獣は、かりをして生きていますので、かりが成功しないときには、その間、何も食べられない日が続きます。これらをふまえて野生の状態に近い方が、より健康に長生きできるため、絶食日を作って飼育しています。


1日のオオカミ1頭分のえさ

てんのうじニュース

アフリカハゲコウの「シロー」と「ミット」

これまでアフリカハゲコウはアフリカサバンナゾーンで仲良く暮らしていましたが、突然オスの「シロー」がメスの「ミット」を追いかける行動が見られたため、今は「ミット」を鳥の楽園に避難させています。別々に過ごす2羽ですが、元気な姿を観察してくださいね。


写真提供:天王寺動物園

天王寺動物園
大阪市天王寺区茶臼山町1-108
TEL:06-6771-8401
https://www.tennojizoo.jp/
協力・監修/天王寺動物園

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エコチル編集部

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