【相模川ふれあい科学館だより】日本にはもういない希少なゲンゴロウの一種「スジゲンゴロウ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
相模原
動物園だより
2025.07.07

【相模川ふれあい科学館だより】日本にはもういない希少なゲンゴロウの一種「スジゲンゴロウ」

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今月のいきもの : スジゲンゴロウ

学名: Hydaticus satoi Wewalka
コウチュウ目 ゲンゴロウ科
生息地:東アジア、東南アジアの平野部の水田 (日本では絶滅種)

開催中の『飼育員の推し活!展』から、注目の生き物、スジゲンゴロウを紹介します。 (写真は生息地ラオスの棚田)

日本にはもういない希少なゲンゴロウの一種

体長約12~15㎜。体は卵型で、黒くかたい羽が背中をおおい、両側にY字状の線があるのが特徴です。

かつては関東以西から南西諸島まで、国内の水田地帯に広く分布していましたが、戦後の急激な開発と共に姿を消していきました。原因は、農薬の散布、田畑や用排水路の整備による生息地の減少などがあげられます。1970年代を最後に生息の記録が途絶え、2012年に環境省が絶滅種に指定しました。

今回の夏季特別企画展では、海外(ラオス)から輸入したスジゲンゴロウを展示しています。台湾、中国、東南アジアには、今も生息するスジゲンゴロウ。その環境と共に守っていきたいですね。

ラオスで見つかったスジゲンゴロウ

常設展示でも会えるゲンゴロウの仲間たち

ゲンゴロウの仲間は世界に約4000種、日本では約130種が知られていますが、絶滅が心配される種は少なくありません。相模川ふれあい科学館では、そんなゲンゴロウの仲間の飼育(常設展示)と繁殖にも取り組んでいます。

人ゾーン「水生昆虫水槽」では、ゲンゴロウ、シマゲンゴロウ、クロゲンゴロウ、マルガタゲンゴロウを常設展示。また、エントランスに期間限定で展示している「水草水槽」にも、コガタノゲンゴロウがいるのでお見逃しなく!

生息地(棚田の湿地)

さがみはらニュース

好評開催中!キミの推しを見つけよう

多目的室1で、夏季特別企画展『飼育員の推し活!展~イチオシの生き物あつめました~』が開催中!飼育員が情熱を注ぐ「推し生き物」たちの魅力を独自の視点で紹介します。約30種のユニークな生き物たちの中から、あなたの「推し」を見つけてみませんか?

◆8月31日(日)まで


写真提供・協力 ・ 監修/相模川ふれあい科学館 アクアリウムさがみはら

〒252-0246 神奈川県相模原市中央区水郷田名1-5-1
Tel.042-762-2110
https://sagamigawa-fureai.com

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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