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今月のどうぶつ:イチモンジタナゴ
学名:Acheilognathus cyanostigma
コイ目 コイ科
生息地:日本固有種で東海地方から西の湖沼や河川
体に1本、青緑色の線があるのが名前の由来。写真上は産卵管をのばしたメス、写真下は繁殖期のオス。
絶滅が心配される日本固有の淡水魚
2021年11月号、2023年7・8月号でも紹介して来たイチモンジタナゴ。日本だけにすむ固有種で、琵琶湖・淀川水系、紀の川水系、三方湖、濃尾平野に天然分布しています。昔は身近に見られる魚でしたが、河川改修や外来魚の影響などで生息数が減り、現在は環境省の絶滅危惧ⅠA類、京都府の絶滅寸前種に指定されています。
体長5〜8㎝ほどの、この小さな淡水魚は、二枚貝の中に卵を産むというめずらしい生態を持っています。そして二枚貝は、ヨシノボリなどの魚に寄生して成長するため、イチモンジタナゴを守るには、二枚貝やヨシノボリなども守り、環境を整備する必要があります。
二枚貝のエラの中に卵を産みます
楽しく学べるイベントや保全活動に参加しよう
京都市動物園で取り組んで来た「守れ!イチモンジタナゴプロジェクト」も今年で10年目をむかえます。3年前から繁殖が順調に進み、昨年は初めて200ぴきを超える稚魚が浮上しました。
当園にほど近い平安神宮の池は、琵琶湖と水路でつながり、天然のイチモンジタナゴが生息しています。今年もその池に、当園で育てたイチモンジタナゴを放流し、昨年放流した個体の生存も確認されました。
今年は5回のイベントを用意し、より多くの人が参加できるよう、毎回募集を行います。ぜひ参加してくださいね!
「守れ!イチモンジタナゴプロジェクト2025」
きょうとニュース
ふ化しました!
熱帯動物館で飼育している、ニシキマゲクビガメの卵が、3月にふ化しました! 生まれたばかりの赤ちゃんは、百円玉と比べてもこの大きさ。とても小さいですが、すでに首が長いのが分かります。現在はバックヤードで飼育していますが、展示(5月頃予定)を始めたらお知らせします。ぜひ会いに来てください。
写真提供/京都市動物園
協力・監修/京都市動物園
京都市左京区岡崎法勝寺町岡崎公園内
TEL.075-771-0210
https://zoo.city.kyoto.lg.jp/zoo/

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