【エコチル特集】空気がきれいで安全なのは当たり前じゃない?!身近な大気環境について学んで考えよう|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
大阪
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2025.05.01

【エコチル特集】空気がきれいで安全なのは当たり前じゃない?!身近な大気環境について学んで考えよう

目次 [非表示]

高いビルが立ち並び車がいっぱい行きかう、にぎやかなまちがたくさんある大阪市。楽しいことや便利なこともたくさんあるけれど、そのぶん空気のよごれが心配されているんだ。今日は大阪市の大気環境について考えてみよう。

「大気汚染」って何?何でよごれる?

空気は、いつも当たり前にあるけれど、人間が生きるのに欠かせないものだよね。みんなはいつも吸っている空気のこと、考えたことあるかな。空気(大気)がよごれることを「大気汚染」というんだけど、とても身近で重要な問題なんだ。

大気汚染物質(大気をよごす原因になるもの)は、自然に発生するものもあるけれど、人間の活動が原因になることが多いよ。例えば工場のけむりと車の排気ガス。1970年代初めまで、日本は高度経済成長といって経済がすごいスピードで成長していたんだけど、その時期に工場や会社、車が増えて、大気汚染物質がたくさん排出されたんだ。それが原因で気管支炎やぜんそくの人が増えるなど、公害として住民の健康や命にも関わる影響が出て、大阪市でも大気汚染は大きな問題になったよ。

きれいで安全な空気を守るために

その後、国や地方自治体が法律や条例(守らなければいけないルール)をつくるなどいろいろな対策をしたり、車の技術が進歩したりして、大気汚染はかなり改善したんだ。でも、最近PM2.5による大気汚染など新しい問題がでてきているから、大阪市はいろいろな対策を続けているよ。

大気汚染物質は、太陽が分解してくれたり、風で飛ばされたり、少しずつ自然がきれいにしてくれるんだけど、一度出てしまったものは、簡単に人間の手できれいにすることはできないんだ。だから、少しでも減らせるように、大気汚染物質をなるべく出さないようにする努力が大切! 大阪市の大気をきれいにする取組に興味を持って、みんなにも何ができるか考えてみてね。

身近な大気汚染物質

[PM2.5]
大気中にういている粒子状物質の中で、特に小さい、粒径2.5㎛以下(髪の毛の太さの1/30くらい!)のものをいうよ。呼吸器のおく深くまで入りこみやすくて健康に影響が大きいと考えられているんだ。火山活動などの自然現象や、工場のけむり・車の排気ガスなどの人間の活動から発生したり、海の向こうから飛んで来たり、発生源はいろいろあるよ。

[光化学オキシダント]
工場のけむりや車の排気ガスなどにふくまれる窒素酸化物や炭化水素に太陽の光(紫外線)が当たるとできる汚染物質のことで、生き物の健康に悪い影響があるよ。例えば、目がチカチカしたり、のどが痛くなったりするんだ。光化学オキシダントの濃度が高くなると白くもやがかかったようになるんだ。この状態を「光化学スモッグ」と呼んでいるよ。

大阪市では大気環境を守るためにこんなことをしているよ!

[工場・事業場から排出される汚染物質を減らす!]
国の法律や大阪府の条例に基づいて工場や事業場の立ち入り調査をし、汚染物質の出る量を減らせるよう指導しているよ。

[車から排気される汚染物質を減らす!]
道路を管理している所と協力して、連続立体交差化など車がスムーズに走れるように整備したり、電車やバスなどの公共交通の利用をうながしたり、大気汚染物質を出さない電気自動車など次世代自動車が増えるようがんばっているんだ。

[大気のよごれを24時間ずっと監視(モニタリング)!]
大阪市では大気汚染常時監視測定局を市内22カ所に設置していて、24時間365日、合計約70台の機械が自動観測して汚染状況を監視しているよ。測定したデータは、大阪市環境局で日々モニタリングできるようにして、光化学スモッグやPM2.5の注意喚起や発生源調査などに活用しているんだ。

何をすれば空気はきれいになるの⁉
みんなで大阪市の空気をきれいにしよう

大阪市の大気環境は昔に比べて良くなっているけれど、大気汚染物質がゼロになったわけではないよ。これからもっと空気がきれいになるよう、できることから始めてみよう。

空気をきれいにする4つのポイント

[1]大気環境に興味を持とう

大気汚染物質がどれだけ飛んでいるかは、いろいろなWEBサイトで簡単に調べることができるんだ。人体に影響のある光化学スモッグやPM2.5は、高濃度になると大阪府から注意するよう呼びかけているよ。

>>> 大阪府の大気情報

>>> 環境省大気汚染物質広域監視システム(そらまめくん)

[身近な大気汚染物質の対処方法も知っておこう]

[光化学スモッグ]
●予報、注意報が出たときは、外で激しい運動や水泳などはやめて、部屋に入る。
●目がチカチカしたりのどが痛くなったりしたら、水で目を洗ったりうがいをしたりする。

[PM2.5]
多いと予測される日は、外で遊ぶのをひかえるなど、気を付けて行動する。

[2]大気環境に関するイベントに行ってみよう

大阪市では、大気環境常時監視システムの見学会を年に数回開催! 大気汚染について学んだり、システムを操作したり、PM2.5を顕微鏡で観察したりできるよ。実際に体験してみて、自分たちに何ができるか考えてみよう。

>>> 見学会の内容や募集についてくわしくはこちら

[3]エネルギーを大切に使おう

電気やガスをつくるときにも大気汚染物質が出るから、エネルギーを無駄づかいしないようにしたいね。

[4]移動方法はなるべく電車やバス、徒歩や自転車を選ぼう

大気汚染物質は車からも出ているから、少しでも出さない方法で移動すると良いね。徒歩や自転車は一切出さないよ。

 


監修:大阪市環境局

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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