【エコチル特集】プラスチックごみとマイクロプラスチックについて考えよう!|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
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2022.01.11

【エコチル特集】プラスチックごみとマイクロプラスチックについて考えよう!

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便利だからと、私たちの生活に欠かせなくなっているプラスチック。そのプラスチックが原因で、いろいろな問題が起こっているよ。どんなことが起こっているのか、くわしく見ていこう!

海に流れ出るプラスチックは世界全体で年間1,100万t!?

使い捨てのお弁当の容器やペットボトル、おかしのパッケージなど、いろいろな所で使われているプラスチックは、私たちの暮らしに欠かせない素材。でも、プラスチックが原因で、さまざまな問題が起こっているんだ。

石油を原料とするプラスチックは、微生物や自然の力で分解することができず、いつまでも残り続けてしまうよ。ただ、全てがごみではなく、リサイクルされるプラスチック、燃やされて処分されるプラスチックもある一方で、ごみとして海に流れこんでしまうプラスチックもあるんだ。現在、海には少なくとも7,500万t〜1億tのプラスチックごみがあり、毎年世界全体で1,100万tのプラスチックごみが海に入りこんでいる、といわれているよ。

海のプラスチックごみは回収が難しいマイクロプラスチックに

海に〝ごみ〟としてプラスチックが入ると、太陽の光や塩分などでプラスチックがもろくなり、波や砂でくだかれた結果、大きさ5㎜以下のマイクロプラスチックになってしまうよ。

マイクロプラスチックは小さすぎて回収するのが難しいため、ずっと海をただよい続け、海洋生物や鳥などがえさとまちがえて食べてしまうことも多いんだ。マイクロプラスチックは生物の消化管を傷つけるだけでなく、生物はマイクロプラスチックを消化できないため、胃に固形物が残ることで満腹感が続いて最終的に栄養失調になるなど、さまざまな影響が出てきているんだ。

さらに、マイクロプラスチックは有害な化学物質が付きやすいといわれ、生態系や健康に悪影響があるかもしれないと、心配されてもいるよ。

こういったことから、プラスチックが海に入ってしまう前に、そもそもプラスチックの使用を減らしていけなくてはいけないんだね。どうすれば減らせるのか、みんなで考えていこう!

マイクロプラスチックができるまで

参考:環境省「海洋プラスチック問題について」 【資料3】海洋プラスチック問題について.pdf

海に流れ出すプラスチックの量は?

陸上から海洋に流出したプラスチックごみの発生量(2010年推計)を人口密度や経済状態などから国別に推計した結果、1〜4位が東・東南アジアだったよ。 2050年までに海洋中に存在するプラスチックの量が、魚の量をこえるともいわれているんだ。陸上から海洋に流出したプラスチックごみの発生量(2010年推計)を人口密度や経済状態などから国別に推計した結果、1〜4位が東・東南アジアだったよ。 2050年までに海洋中に存在するプラスチックの量が、魚の量をこえるともいわれているんだ。

陸上から海洋に流出したプラスチックごみ発生量
(2010年推計)ランキング

海岸から50km以内に居住している人々によって不適正処理されたプラスチックごみの推計量(2010年)で色分けした地図(濃い色ほど、ごみの発生量が多い。)

出典:環境省「プラスチックを取り巻く国内外の状況」

日本人1人あたりのプラスチックごみの量は…

プラスチックごみを減らすために、何ができるかな?

使い捨てプラスチックのごみを減らすために、何ができるかな? 東京都が発表している例を紹介するね!

  • マイバッグ・マイボトル・マイはしなどを使う。
  • 使い捨てのプラスチックスプーン・フォークなどが必要か考える。
  • 簡易包装、環境に配慮された商品を選ぶ。
  • ごみは分別してリサイクル。
  • ポイ捨ては絶対しない。
  • 清掃活動に参加する。

マイクロプラスチックを探してみよう!

砂浜にうもれているマイクロプラスチックは、どのように見つければいいのかな? JAMSTEC 国立研究開発法人海洋研究開発機構の方に教えてもらったよ!

用意する物

  • ふるい(5㎜、1㎜)
  • 30cmじょうぎ 1つ
  • ひも1m(できれば紙ひも)
  • スコップ 1つ
  • ピンセット 1つ
  • バケツ できれば2個(サイズは何でもOK)
  • 小ビン 2個(お皿などでもOK)
  • 割りばし 4本

やってみよう01 海水をろ過する

  • やってみよう03 の手順で使用する、ろ過した海水を作るよ。
  • ごみの混入を防ぐために、あらかじめ、目の細かいふるいでこしておこう!

やってみよう02 砂を集める

  • 20cm四方に割りばしをさし、ひもで正方形のわくを作るよ。
    (※)複数の場所で比べない場合は、ほる広さは決まっていません。また、割りばしやひもがなくても、四角く線を引いてその中をほるのでもかまいません。
  • スコップで5cmの深さまで砂をほり、重ねたふるいに入れるよ。

やってみよう03 砂をふるいにかける

  • 1mmのふるいでろ過した海水を注ぎながら、砂をふるいでこすよ。
    ※ふるいは上から順に5mm→1mmで重ねます。

やってみよう04 プラスチックを見つける

  • ピンセットでプラスチックと思われる粒子をつまみ、ビンへ。

プラスチックが5mmより大きければメソプラスチック、 5mmより小さければマイクロプラスチックだよ。

やってみよう05 比べてみる

・砂浜のいろいろな場所でマイクロプラスチックを探して、そのちがいを比べてみよう。


参考:JAMSTEC 国立研究開発法人海洋研究開発機構「マイクロプラスチックを見つけよう!」 

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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