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5月号に引き続き、6月号でも外来生物を特集するよ。
今回は植物編!よく見かけるあの植物もこの植物も、実は外来種だった!?
植物にも外来種!?
外来種とは、もともとその地域にいなかったのに、人間の活動によって他の地域から入ってきた生き物のことをいうよ。
外来種という言葉を見ると、海外から日本に持ちこまれた生き物(国外由来の外来種)のことを表すと思われがちだけど、在来種(本来の分布域に生息・生育する生物)でも、日本国内のある地域からもともといなかった地域に持ちこまれた場合には外来種となり、もとからその地域にいる生き物に影響をあたえる場合があるんだ。このような外来種のことを「国内由来の外来種」と呼んでいるよ。
外来種は、哺乳類や魚類といった動物ばかり注目されているけれど、牧草として外国から入って来たシロツメクサ、金魚の水草としても知られるホテイアオイ、公園の道路沿いなどで見かけるセイヨウタンポポなど、実は周りを見渡すと外来植物だらけ! ちょっとびっくりしてしまうよね。
特定外来生物って何だろう?
現在、日本の野外に生息する外国起源の生き物の数は、分かっているだけでも約2000種にもなるよ。明治以降、人間の移動や物流が活発になり、多くの動物や植物がペットや展示用、食用、研究などの目的で輸入されたのが大きいよ。また、荷物や乗り物などにまぎれこんだり、付着して持ちこまれたりしたものも多くあるんだ。
外来種の中でも、生態系、人の生命・身体、農林水産業に被害をおよぼすもの、または、およぼすおそれがあるものは外来生物法により「特定外来生物」に指定されているんだ。特定外来生物に指定された生き物については、飼養等(飼養・栽培・保管または運搬)、輸入、野外に放つ行為などが原則禁止されているよ。しかも、繁殖力が強く、在来種への影響が大きいため、自宅の敷地内で発見した場合は、おうちの人に知らせて適切に対処してね。
外来植物開花カレンダー
上半期
下半期
>>>参考 : 神奈川県「外来種に関する情報」
>>>参考 : 神奈川県「特定外来生物(植物)の取扱いについて」
これも外国生まれ!? 街中でよく見かける外来植物
アメリカオニアザミ
- ヨーロッパ原産の多年草
- 葉っぱがギザギザでトゲがあるのが特徴で、手にささるといたみがともなう
シロツメクサ
- ヨーロッパ原産の多年草
- 公園や空き地、田畑の周辺などのいたる場所でごく普通に見られる
ユウゲショウ
- アメリカ原産の多年草
- 夏から秋にかけ、直径1.0~1.5cmの花を付ける
ナガミヒナゲシ
- ヨーロッパ地中海沿岸の一年草
- アルカイド性の有害物質がふくまれており、素手でくきをさわったり折ったりすると手がかぶれることも
ヒメジョオン
- 北アメリカ原産の一年〜二年草
- 土壌の種類を選ばず、土壌環境に対する適応性が大きい
特定外来生物(植物)を知っておこう!
特定外来生物は運搬や栽培などが禁止されているよ。
見た目がきれいでも、持ち帰ったり、植えたりしないようにしてね!
オオキンケイギク
- 北米原産の多年草
- 5月~7月にかけて黄色のコスモスに似た花をさかせる
- 路傍、河川敷、線路際、海岸など、日当たりの良い所に生育する
オオハンゴンソウ
- 北アメリカ原産の多年草
- 路傍、荒地、畑地、湿原、河川敷などに生育する
- 肥沃で湿った、ときに湧水のある所や他の植物が生えている環境にも生育する
オオカワヂシャ
- ヨーロッパ〜アジア北部が原産の一年〜多年草
- 4月〜9月にかけて淡紫色~白色の花をさかせる
- 湖、沼、河川の岸辺、水田、湿地に生育する
ナガエツルノゲイトウ
- 南米原産の多年草
- 池沼、水路、湿った畑地などに生育する
- 長期間の乾燥にたえられ、陸上植物としても生育できる
- 4月〜10月にかけて白~灰色の花をさかせる
アレチウリ
- 北アメリカ原産の一年草
- 林縁、荒地、河岸、河川敷、路傍、原野、畑地、樹園地、造林地などに生育する
- 日当たりの良い場所を好む
写真提供 : 神奈川県
オオフサモ
- ブラジル原産の多年草
- 湖沼、河川、池、水路、一部の休耕田など、水が浅い所に生える
- 耐寒性があり、主に根茎で越冬する
ボタンウキクサ
- アフリカ原産の常緑多年草
- 池沼、河川、水田、水路などに生育する
- 日当たりの良い所を好む
写真提供 : 環境省
協力 : 神奈川県

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