【スマートアクアリウム静岡だより】眼はどこ?どう歩くの?ウニの体の不思議な構造「ムラサキウニ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
静岡
動物園だより
2024.05.01

【スマートアクアリウム静岡だより】眼はどこ?どう歩くの?ウニの体の不思議な構造「ムラサキウニ」

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今月のどうぶつ:ムラサキウニ

学名:Heliocidaris crassispina
ホンウニ目 ナガウニ科
生息地:本州・四国・九州南端までの沿岸域

特徴:ムラサキウニはお寿司などで食べるウニの種類の1つ。黄色い身の正体は生殖巣です(写真はバフンウニの生殖巣)。

眼はどこ?どう歩くの?ウニの体の不思議な構造

ウニには眼にあたる器官はありませんが、とげでおおわれた体全体が、眼の代わりに光の明暗を判断していると考えられています。とげの間から出ている細い糸のような器官は「管足」といい、うでや足の役割をします。管足の一番先の部分は吸盤状になっていて、他の物にくっつくことができるので、移動したり体を固定したりできます。管足は、体内を管状にのびる「水管」という器官とつながっていて、中は海水で満たされています。そして筋肉の働きによって内部の水圧を調整し、のび縮みします。口はお腹側の中心にあって歯もあり、口の反対側に肛門があります。

裏側には真ん中に口がある。細い糸状のものが管足

ウニが増えすぎて海がピンチ?

海藻などを食べるムラサキウニが、時に大量発生して、緑豊かな藻場の海藻などを食べつくしてしまう「磯焼け」が全国で起きています。これは地球温暖化で水温が上昇し、本来活動しない冬でも食欲旺盛な生き物たちが常に海藻を食べ続けることで、海底が砂漠のようになる現象です。そのため、ムラサキウニの駆除が進められていますが、海藻が食べつくされてなくなった環境ではえさが不足し、ムラサキウニは生殖巣が発達せず販売するための身の部分がほとんどありません。

そこで、神奈川県の三浦半島では、駆除したムラサキウニに、余ったキャベツなどをあたえて養殖する実験が行われています。キャベツで育ったウニは身がたくさんあり、あまくおいしく育つそうです。一度、食べてみたいですね。

キャベツを食べる姿

スマートアクアリウム静岡だより

「スマートアクアリウム静岡」へようこそ!

スマートアクアリウム静岡は、静岡駅前にある百貨店「松坂屋静岡店」の7階にある水族館です。7階フロア全体が水族館になっていて、49基の水槽に魚、両生類、爬虫類など約150種類・2400ひきの生き物を展示しています。

水槽だけでなく、標本の展示や、水槽を見ながら読書ができるスペースもあるので、ぜひ遊びに来てくださいね。


写真提供:スマートアクアリウム静岡

協力・監修/スマートアクアリウム静岡
静岡市葵区御幸町10番地の2 松坂屋静岡店本館7階
TEL:050-3131-9211
HP:https://smartaqua-sz.jp/

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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