【旭山動物園だより】とても大きな遠ぼえ「シンリンオオカミ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
北海道
動物園だより
2024.01.22

【旭山動物園だより】とても大きな遠ぼえ「シンリンオオカミ」

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旭山動物園の獣医師・佐藤伸高さんが、動物や動物園、自然について紹介するコーナーです。

今月のどうぶつ:シンリンオオカミ

ネコ目 イヌ科
【生息地】 北アメリカ

旭山動物園では、オス2頭とメス3頭を飼育しています。

とても大きな遠ぼえ

シンリンオオカミは、両親とその子どもからなる数頭の群れで、北アメリカに暮らしています。オオカミの群れを「パック」といい、パックのみんなで協力してシカなどをかります。パックの中心は両親で、子どもたちは次に生まれる子どもの子育てを手伝います。オスは2才くらいになるとパックを出て1頭で暮らし、別のパックを作ります。

夜行性で、日中は日陰でねていることが多く、夕方くらいから活動的になります。旭山動物園でも、夜の動物園のときはとても活発に展示場を歩き回っています。オオカミというと遠ぼえをイメージするかと思います。開園と閉園の時間が近づくとシンリンオオカミはソワソワし始め、スピーカーから園内放送がかかると大きな声で遠ぼえをし、遠くまでひびきわたります。スピーカーの声を、どこかにいる他のパックの遠ぼえと思っているのかもしれません。特に静かな雪の日は遠ぼえの振動が、聞く人の体中を震わせるほどです。

日中はよくねています


遠くまでひびきわたる遠ぼえ

日本では絶滅したオオカミ

オオカミは多くの場所で数が減っています。原因は人間がオオカミを駆除したことです。実は北海道にもエゾオオカミが暮らしていましたが、人や家畜をおそう悪者とされて駆除され、およそ100年前に絶滅してしまいました。実際はオオカミに家畜や人がおそわれた例は少なかったともいわれており、もしかすると人とオオカミはいっしょに暮らしていけたのかもしれません。100年たった今、北海道ではエゾヒグマやエゾシカといった野生動物とどうやっていっしょに暮らしていけるかが大きな問題になっています、オオカミの森で野生動物との暮らしについて考えてみましょう。


かたい骨もバリバリとかみくだきます

あさひやまニュース

冬の旭山動物園

雪が降って本格的な冬になりました。ホッキョクグマやアムールトラなど寒さに強い動物たちの姿をぜひ見に来てください。ペンギンの散歩も行う予定です。

教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えます!

質問

動物が死んじゃったらどうするんですか。

答え

動物が死んだら解剖をして、なぜ死んでしまったのかをくわしく調べます。解剖が終わった後は、骨や皮を使ってはく製などを作り、展示をしたり、ガイドを行ったりして、動物のことを知ってもらえるようにします。


協力・監修:旭川市 旭山動物園

旭川市 旭山動物園
旭川市東旭川町倉沼
TEL. 0166-36-1104
http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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