【井の頭自然文化園だより】ウェルカム展示で「コバネイナゴ」の不思議を観察しよう!|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
東京
動物園だより
2023.10.02

【井の頭自然文化園だより】ウェルカム展示で「コバネイナゴ」の不思議を観察しよう!

目次 [非表示]

今月のどうぶつ : 「コバネイナゴ」

学名: Oxya yezoensis
生息地:日本、台湾の草地
バッタ目 バッタ科

文化園で見られるバッタの仲間


ショウリョウバッタ
学名:Acrida cinerea
分類:バッタ目 バッタ科


クビキリギス
学名:Euconocephalus varius
分類:バッタ目 キリギリス科

イナゴは「稲子」

井の頭自然文化園の正門の少し先に、園内図やパンフレットにも出ていない小さな展示があります。この展示を私たちスタッフは「ウェルカム展示」と呼んでいて、園内に生息する昆虫やオタマジャクシなどを、季節がわりで展示しています。

暑い夏が終わり、秋をむかえたこの時期、バッタの仲間のコバネイナゴを展示しています。コバネイナゴは、大きさ3~4㎝くらいで、目から胸にかけて太くて茶色の線があるのが特徴です。イナゴを漢字で「稲子」と書くように、田んぼやその周辺の草むらなどでよく見られます。イネを食べることから害虫として知られている一方、昔から日本の多くの地域で佃煮にして利用されるなど、人との関わりがとても深い昆虫です。


子どもでも観察しやすい「ウェルカム展示」

バッタに吸盤!?

「ウェルカム展示」で、葉にとまっているコバネイナゴに注目してみましょう。まずは、アゴを動かしながら葉をかみ切って食べている様子が分かります。

次に、足先をよく見てみると、爪の間に丸いパッドがあるのに気がつきます。これは爪間盤と呼ばれ、足先の節々にも同じようなものが並んでいます。これが〝吸盤〟のような役目をして、不安定な草の上でもしっかりとつかまることができるのです。

ぜひ、「ウェルカム展示」で生き物たちのからだの特徴を、間近に観察してみてください。


爪間盤などのパッドは肉眼でも確認できる

いのかしらニュース

「いきもの広場」で遊ぼう!

当園の「ウェルカム展示」で見られる生き物は、園内の「いきもの広場」で採集しています。そこでは毎月2回、昆虫やカタツムリ、ダンゴムシ、トカゲなど、季節ごとに見られるさまざまな生き物を探したりつかまえたりすることができます。開催日を当園公式ホームページで確認して、遊びに来てください。


写真提供:公益財団法人東京動物園協会

井の頭自然文化園
東京都武蔵野市御殿山1丁目17-6
TEL.0422-46-1100
https://www.tokyo-zoo.net/zoo/ino/

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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