【東海大学海洋科学博物館だより】人魚のモデル⁉「リュウグウノツカイ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
静岡
動物園だより
2023.09.04

【東海大学海洋科学博物館だより】人魚のモデル⁉「リュウグウノツカイ」

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今月のどうぶつ:リュウグウノツカイ

学名:Regalecus russelli
生息地:北海道南部以南、太平洋、インド洋
アカマンボウ目 リュウグウノツカイ科

体長は5mをこえます

人魚のモデル!?

リュウグウノツカイは、外洋の水深200~1000mの中深層にすんでいる深海魚の1種です。タチウオのような細長い体で、成長すると体長は5mをこえます。大きさや見た目のインパクトが強く、日本沿岸に漂着したり、つかまえられたりすると、ニュースや新聞などで話題になるほどです。みなさんも名前を聞いたことがあるかもしれませんね。体の色は白銀色で、ひれは赤色、背びれはたてがみのようにのびています。鎌倉時代や江戸時代に書かれた書物の中に登場する人魚は、「赤い髪」「白い体」の姿でえがかれているため、日本ではリュウグウノツカイが人魚のモデルではないかといわれています。

1989年に採集された2ひき

なぞの多い魚

これまでの研究でリュウグウノツカイは、オキアミなどの小型の甲殻類を食べることやオール(ふねをこぐための道具)のような形にふくらんだ腹びれの先に、感覚器官が発達していることなどが分かっていますが、生きている姿はほとんど観察されておらず、まだまだなぞが多い魚の1つです。リュウグウノツカイをはじめとした深海魚の多くは、飼育することがとても難しく、ほとんどの水族館ではリュウグウノツカイを標本や剥製で展示しています。当館では1989年に静岡市清水区由比の定置網で採集された全長5.18m(メス)と4.85m(オス)の成魚、そして1990年に清水区三保で採集された約30㎝の幼魚の標本を展示しています。

リュウグウノツカイの幼魚

東海大学海洋科学博物館ニュース

クマノミたちに囲まれて写真を撮ってみよう

当館のくまのみ水族館には、水槽の内側に入ることができるクマノミリング水槽があります。水槽はドーナッツ型をしていて、当館で生まれたカクレクマノミたちが泳いでいます。内側に入れば、魚たちに囲まれて泳いでいる気分です。入っている人も撮影する人も満面の笑顔になれるおすすめのフォトスポットです。


写真提供・協力・監修/東海大学海洋科学博物館

東海大学海洋科学博物館
〒424-8620 静岡県静岡市清水区三保2389
TEL.054-334-2385
https://www.umi.muse-tokai.jp/

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エコチル編集部

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