【エコチル特集】すごいぞ!!札幌の除雪技術|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
北海道
特集
2018.01.22

【エコチル特集】すごいぞ!!札幌の除雪技術

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雪がたくさん降ったとき、大きな除雪車が雪をよける様子を見たことはあるかな?雪国に暮らす札幌市民と除雪は、とっても関係が深いよね。今回は、札幌市でどのように除雪を行っているのか、いっしょにくわしく見てみよう!

市内の除雪距離は 約5,400㎞!

雪が積もり始めると除雪が行われるけれど、札幌市内の車道の除雪距離は約5,400㎞にもなるんだ。なんと、それは札幌から沖縄までを往復するのと同じくらいの距離。一晩で除雪機械は約1,000台、作業員は3,000人、費用は約1億2千万円も必要になるんだって。

しかも、夜中から朝までの作業がほとんど。大変な仕事だよね。

除雪作業の判断は、地域ごとの除雪センターで毎日決定しているよ。表1で判断基準のポイント、図1では除雪作業員のお仕事の流れを紹介。たくさんの人が関わって、除雪が行われていることが分かるね。

除雪と排雪の ちがいって何?

みんなは除雪と排雪のちがいを知っているかな? 「同じじゃないの?」と言う人もいるかもね。

除雪は、道路の雪を除雪車でかき分ける作業で、排雪は道路などの雪山を雪堆積場などへ運ぶ作業のこと。似ているけれど、全くちがうものなんだ。

排雪は原則として、大きな道路と一部の通学路のみで行うよ。

費用は、なんと除雪の80倍。100mの除雪をするのに約3,000円かかるところ、100mの排雪で約24万円も必要なんだ。だから、排雪はひと冬に何回も行うことは難しいんだよ。

みんなで守ろう! 雪道のルール

ここまでで、除雪と排雪の作業には、たくさんの人とお金がかかっていることが分かったね。では、みんなにできることは何だろう?

雪かきのお手伝いをしたり、出かけるときは公共交通機関を使うようにしたり…たくさんありそうだね!

さらに、冬を安全・快適に過ごすために、守らなければならないルールがあるんだ。下にまとめたから、チェックしてね。みんなもルールを守って、冬を安全に快適に過ごそう!

雪道のルール 守っているかな?

  1. 道路への飛び出しは危険だよ。道路近くの雪山で遊ぶのもやめようね!
  2. 道路に雪を出さないで。道はばがせまくなり、事故や  渋滞の原因になるよ!
  3. ごみは決められた日の除雪後に出そう。道ばたへのポイ捨ては  ダメだよ!
  4. 路上駐車はやめよう。除雪作業のじゃまになるよ。おうちの人に教えてあげよう!

除雪センターの方にお話を聞いてみたよ!

今回、札幌市中央区の除雪作業をしている、中地区除雪センターの太田さんにお話を聞いてみたよ。私たちの冬の暮らしを守る除雪作業員さんたち。本当に大変なお仕事をしてくれているみなさんに、感謝したいね!

Q. どんな時間に作業をしているのですか?

A. 雪が降らない日は、朝8時から夕方5時まで、雪が降る日は夜9時から朝7時までです。急に大雪が降る場合は、24時間仕事をする場合もあります。

Q. 春・夏・秋は何のお仕事を しているのですか?

A. 土木関係の仕事をしている人がほとんどです。あと、春から秋までは農業をしていて、冬は除雪作業をする人もいます。


排雪作業の様子。ダンプカーに雪を積むよ。

Q. どんなときに、やりがいを感じますか?

A. 大雪が降った後、きれいにして、大きなバスが通っている様子などを見ると、やっていて良かったなと思いますね。

Q. 除雪車を運転するのに、免許は必要なんですか?

A. はい。普通自動車の免許ではない、特別な免許が必要です。あと、札幌市の講習会にも参加しなければ、運転することはできません。


夜間、ドカ雪をよける除雪車。

Q. 除雪のお仕事をしていて、困ることは何ですか?

A. 路上駐車をしている車があることですね。きちんと作業ができなくなるので、本当に困ります。あとは、雪にうもれている放置自転車も、機械にはさまってしまうことがあるので、うもれる前に移動するようにしてほしいです。

Q. エコチル読者の小学生の中には、除雪作業員 に興味がある人もいるかと思います。ぜひメッセージをお願いします。

A. 今は除雪作業員の数が減っていて、みなさんが大人になるころは、もっと減っているかもしれません。ぜひチャレンジして、大きな除雪車を動かす作業員になってください。

みんなの小学校に行くかも!

札幌市内の除雪センターでは、除雪車を小学校に持っていき、みんなに除雪について学んでもらっているよ。「私の学校にも来たよ!」というお友達もいるかもね。もしキミの小学校に来たら、雪をかき分ける様子を見たり、運転席に座ったりして、除雪を体感してみてね!


桑園小学校での様子


間近で見ると、すごい迫力だね

 

監修:札幌市建設局雪対策室

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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