【竹島水族館だより】見た目は深海のダンゴムシ「オグソクムシ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
愛知
動物園だより
2023.04.10

【竹島水族館だより】見た目は深海のダンゴムシ「オグソクムシ」

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オグソクムシ

学名:Bathynomus doederleini
等脚目 スナホリムシ科
生息地:福島県以南から台湾の太平洋沿岸  水深:150ⅿ~1000ⅿ

すこし丸くなることができます

見た目は深海のダンゴムシ

日本最大の等脚目類で、最大12㎝ほどになります。体の色は褐色や薄橙色で細長く、背中が大きく曲がっています。具足(鎧)を着たような姿から、この名前が付きました。

ダンゴムシの仲間とよく例えられますが、同じ等脚目の仲間でも科が異なります。体を丸めることもできますが、ダンゴムシのように完全に丸くなることはできません。

雑食性で海底にしずんだ死骸など何でも食べるので、「海の掃除屋」と呼ばれることもあります。刺激をあたえるとくさい液を口から出して身を守るといわれています。

子どもを持ったお母さん

子どものころはあまえんぼう

竹島水族館では何度かオオグソクムシの子どもを飼育しており、成長を観察しています。初めは覆卵葉という卵を抱えるためのヒレとお母さんのお腹の間で卵を守り、そこからふ化します。どうやらその後もお母さんのお腹にくっついて成長しているようですが、しばらくするとお腹と外を行ったり来たりしているのを観察できます。

竹島水族館にはたまに運ばれて来ることがあり、その中に卵や子どもをお腹に持っているお母さんが見つかることがあります。多いと200ぴき近く一気にやって来るので、お母さんグソクムシがいるか確認するのも大仕事です。

えさを毎日食べることはありませんが食べるときにはたくさん食べるので、オオグソクムシのいるカゴの中にえさのアジを入れるとすぐに骨だけになってしまいます。

オオグソクムシの赤ちゃん

竹島水族館ニュース

竹島水族館では冬は深海生物のシーズンですが、夏は水族館のすぐ前の「三河湾」の生き物が注目されるシーズンです。三河湾はいくつかの河川が流入しているため、たくさんの栄養が流れこみ、とても豊かな漁場となっています。水族館には漁師さんが獲ってくれた生き物が運ばれて来ますが、食用になるような、サバなどの魚は飼育展示員が自分たちでつって来て展示をしています。


写真提供:竹島水族館

竹島水族館
〒443-0031 愛知県蒲郡市竹島町1-6
TEL 0533-68-2059
https://www.city.gamagori.lg.jp/site/takesui

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エコチル編集部

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