【旭山動物園だより】サルっぽくないサル?!「ワオキツネザル」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
北海道
動物園だより
2023.04.10

【旭山動物園だより】サルっぽくないサル?!「ワオキツネザル」

目次 [非表示]

旭山動物園の獣医師・佐藤伸高さんが、動物や動物園、自然について紹介するコーナーです。

今月は…『ワオキツネザル』

霊長(サル)目 キツネザル科
【生息地】マダガスカル島の南部
旭山動物園では、オス6頭とメス5頭を飼育しています。

サルっぽくないサル?!

ワオキツネザルはサルの仲間ですが、サルっぽくない特徴をたくさん持っています。「ワオ」は漢字にすると「輪尾」で、しっぽの模様が白と黒の輪のように見えることから名付けられました。サルのしっぽは1色が多いのですが、ワオキツネザルは白と黒の2色なのが特徴です。「キツネザル」は顔がキツネに似ているからで、他のサルに比べると細長くシュっとした顔がサルっぽくないと感じるかもしれません。

そして、コミュニケーションの1つに「におい」を利用することも、サルではとてもめずらしいです。オスの手首とわきには、臭腺というにおいが出てくる特別な分泌腺があります。オスは柱やかべに臭腺をスリスリこすり付けて、自分のにおいを付けます。これはメスへのアピールと、他のオスにはいかくの意味を持つと考えられています。


オスの手首とわきにある臭腺

ひなたぼっこが大好き

ワオキツネザルは、原始的なサルで体温調節がうまくできません。寒い日に体が冷えるとなかなか体温を上げることができないため、よく太陽に体を向けて温まっています。そのときは本当に気持ち良さそうで、目もうっとりしています。

体のわきやお腹、太ももには大きな血管があるため、手や足を広げて体中で熱を吸収します。ヒーターを点けると、その下に集まってみんなで温まっています。ヒーターの周りはガラス張りなので、じっくりと観察してみてくださいね。

ヒーターの下で温まるワオキツネザル

目がトロン。体が温まって気持ち良さそう

あさひやまニュース

4月29日(土・祝)から夏季開園

4月10日(月)~28日(金)は、閉園期間です。夏の開園に向けて、飼育係が全員で毎日準備をします。夏もたくさんの方に動物たちの魅力を知ってもらうためにがんばりますので、4月29日(土・祝)からの夏季開園をお楽しみください。

教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!

質問

どの動物も繁殖させるように計画しているのですか?

答え

まずは、その動物が何頭子どもを産むかを考えます。その子どもたちを大人になるまで飼育する部屋があれば、繁殖をすることができます。また、子どもを他の園に移動できる場合も繁殖ができます。

質問大募集!
「飼育員さんへの質問」を受付中!聞きたいことを送ってください!


協力・監修:旭川市 旭山動物園

旭川市 旭山動物園
旭川市東旭川町倉沼
TEL. 0166-36-1104
http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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