【エコチル特集】ゴミを燃やして電気をつくる ごみ処理施設でのエコな取り組みについて知ろう|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
長野
特集
2022.11.14

【エコチル特集】ゴミを燃やして電気をつくる ごみ処理施設でのエコな取り組みについて知ろう

目次 [非表示]

ごみ焼却施設には、毎日たくさんのごみが運ばれて来るよ。ごみ焼却施設でのエコな取り組みを知り、みんなができることをいっしょに考えてみよう。

捨てられたごみはどうなるの?

野菜くずや残飯、リサイクルできない紙ごみ、プラスチックなど、みんなの生活から出たごみは収集車でごみ焼却施設へ運ばれるよ。そこでは850℃以上の高温でごみを燃やして、灰にするんだ。燃やすことで、ごみを10分の1以下の重さにできるよ。灰の一部は、スラグ(人工砕石)や人工砂、セメントの原料などにされ、リサイクルできない物はうめ立てられているよ。

令和2年12月に新しくできた「佐久平クリーンセンター」では、全ての灰をリサイクルし、うめ立てはしていないんだ。さらに、家から出たごみなどを燃やして灰にするときに、できるだけ環境に配慮した取り組みをしているんだ。

どうやってごみから電気をつくる?

「佐久平クリーンセンター」では、ごみを燃やすときに出る熱から電気をつくっているよ。具体的には、熱から蒸気をつくり、蒸気タービン発電機(下のキーワード)で発電しているんだ。この発電機は、最大で1980kWの電気をつくることができて、これは約5900家族分が使用する電気量だよ。つくった電気はごみ焼却施設で使われ、余った電気は電力会社へ売られているんだ。石油などから電気をつくる必要がないから、二酸化炭素の排出量を削減することもできるよ。また、使った蒸気は、蒸気を作るための水として再び利用しているんだ。

みんなで実践しよう3つのR

こうしたごみ焼却施設でのエコな取り組みの一方で、ごみを燃やしてできた灰をうめ立てる処分場が減っているという問題があるよ。家から出たごみは、燃やしてゼロになるものではないから、1人1人がごみを減らすことが大切なんだ。そのためにも、減らす(Reduce)、くり返し使う(Reuse)、再び利用する(Recycle)という3R(下のキーワード)の取り組みで、ごみを減らそう。

知っておきたいキーワード

蒸気タービン発電機
蒸気のエネルギーを使って タービンを回し、 電気を発生させること

3R

使う資源やごみの量を減らすReduce、 物をくり返し使うReuse、使い終わった 物を資源として再び利用する Recycleの3つの取り組みのこと。 ごみを減らすための 大切なポイント。

 

捨てられたごみはどうなるの? 佐久平クリーンセンターでの流れを見てみよう!

出典:佐久平クリーンセンター パンフレット(子ども用)

プラットフォーム

施設へ運びこまれたごみを、ここからごみピットに投入します。

中央制御室

機械の運転状況を監視したり制御したりしています。

ごみクレーン操作席

ごみピットのごみを燃えやすくするためにごみクレーンで混ぜてから焼却炉へ投入します。

廃熱ボイラ

焼却炉で燃やしたときに出る熱から蒸気をつくります。

集じん器

排ガスの中にふくまれる有害な物や細かいチリなどを取り除きます。

ごみピット

受入ごみピットに投入されたごみを貯留ごみピットに送り、よく混ぜてから焼却炉に送ります。(約12日分のごみ[5,600㎥]をためることができます)

焼却炉

ごみを850℃以上の高い温度で燃やすことで、ダイオキシン類などの有害な物の発生をおさえることができます。

蒸気タービン発電機

蒸気を利用して電気をつくり、施設内で使用します。余った電力は電力会社に売っています。

煙突

有機物質が除去され、クリーンな状態の排ガスは煙突から大気に放出されます。また、煙突から出る白煙は、ごみの中の水蒸気が白く見えている状態です。

 

クイズ

次の質問を読んで、正しいものを選ぼう。 クイズの答えはページの下にあるよ。

Q1. 佐久平クリーンセンターでは、ごみを燃やしたときに出る熱を 何かにかえて電気をつくっているよ。さて何にかえているかな? 

①蒸気  ②空気  ③火

Q2. 佐久平クリーンセンターでつくった電気は、この施設の中で使っているよ。余った電力はどうしているかな?

①捨てている ②必ず使い切る ③電力会社へ売っている

Q3. ごみの捨て方で、次のうち正しいのはどれかな? 

①決められた分別方法でごみを正しく分別する ②各家庭のルールで分別する ③特に無い





クイズの答え Q1:①  Q2:③ Q3:①


監修元:佐久地域振興局環境・廃棄物対策課

この記事を書いた人WRITER
エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

この記事の関連ワードKEYWORD
おすすめの関連記事RECOMMEND
人気の記事RECOMMEND
1
2
3