【新潟市水族館マリンピア日本海だより】一夫一妻のヒミツ「ハマクマノミ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
新潟
動物園だより
2022.09.12

【新潟市水族館マリンピア日本海だより】一夫一妻のヒミツ「ハマクマノミ」

目次 [非表示]

ハマクマノミ

学名:Amphiprion frenatus
スズキ目 スズメダイ科
生息地:西太平洋、日本では沖縄周辺や奄美大島など


こちらはセジロクマノミ。ハマクマノミと同じ生息域で見られます。

一夫一妻のヒミツ

クマノミ類は、小さな群れでイソギンチャクの近くに生活をします。群れの中で一番大きい個体がメス。これは、体が大きい方がたくさんの卵を産めるからです。次に大きい個体は、そのメスとペアを組むオスで、残りは全部未成熟の個体です。群れの魚は、親子ではありません。ペアの片方がいなくなったら、一番大きい未成熟の魚がオスに成熟します。

メスがいなくなったら、どうするのでしょう? その答えは、オスだった個体が、メスに変わります。これを性転換といいます。クマノミ類の他に、性転換する魚がいろいろいますが、1ぴきのオスが複数のメスと群れを作り、メスがオスに変わるパターンが多いです。クマノミ類のように、オスがメスに変わる魚はめずらしいそうです。


ハマクマノミのペア。大きい方がメス

成魚になるまで

クマノミ類は、卵をイソギンチャクの近くの岩場に産み付けます。イソギンチャクの中には産みません。生まれたばかりの仔魚には、イソギンチャクの毒から体を守る体表粘液がまだないからです。卵の世話をするのは、主にオスの役割のようです。ひれで卵をあおぎ酸欠から守ったり、外敵を追いはらったりします。

透明な体の仔魚が卵から出てくると、海をただよい、10日ぐらいで稚魚に成長します。イソギンチャクにかくれることができるようになったら、イソギンチャクを探します。稚魚から成魚になっても、性別は未定。体の大きさと群れの構成でオスかメスになるかが決まります。マリンピア日本海でハマクマノミなどのクマノミ類を見に来たら、オスかメスか、見分けられるかな?


ハマクマノミの仔魚(上)と稚魚(下)

 

マリンピアニュース

クマノミ、見においで

イソギンチャクをすみかにする、色あざやかな小さな魚として知られるクマノミ類。本館1階の企画展示室で11月27日(日)まで、日本近海に生息する6種を中心にクマノミ類を紹介する企画展示を開催しています。なぜ毒を持つイソギンチャクにさされないかなど、クマノミの生態について学んでみませんか?


写真提供:新潟市水族館マリンピア日本海

新潟市水族館マリンピア日本海
〒951-8555 新潟市中央区西船見町5932-445
TEL 025-222-7500
https://www.marinepia.or.jp/

この記事を書いた人WRITER
エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

この記事の関連ワードKEYWORD
おすすめの関連記事RECOMMEND
人気の記事RECOMMEND
1
2
3