【東海大海洋科学博物館だより】「しずまえ鮮魚」代表魚の1つ「アカムツ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
静岡
動物園だより
2022.09.05

【東海大海洋科学博物館だより】「しずまえ鮮魚」代表魚の1つ「アカムツ」

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アカムツ

学名:Doederleinia berycoides
スズキ目 ホタルジャコ科
生息地:北海道から九州南部まで

市場に並ぶアカムツ

アカムツは「深海のルビー」と呼ばれる高級魚です。

『しずまえ鮮魚』 代表魚の1つ

みなさんはアカムツという魚をご存じですか?別名「ノドグロ」と聞けばわかるかもしれませんね。北海道から九州南部まで分布しており、主に水深600mまでの深海に生息しています。静岡市周辺の海でとられる魚は「しずまえ鮮魚」として親しまれていますが、アカムツもその一員で、マダイやタチウオと並ぶ代表魚。味が良く、大きな個体だと1尾1万円以上になる高級魚です。

アカムツはムツ科の「ムツ」とは全く別の魚で、ホタルジャコ科の魚です。同じ科に「オオメハタ」という魚がいますが、こちらは「シロムツ」と呼ばれます。この他にも○○ムツと呼ばれる魚は多くいますが、このムツという言葉の語源は「あぶら(脂)っこい」という意味だそうです。どれも「脂の乗った」魚ばかり!?名は体を表すということでしょう。


ムツ科の「ムツ」(上)、 シロムツと呼ばれる「オオメハタ」(下)

アカムツは 「深海のルビー」

採集や飼育が難しいアカムツですが、それでも水族館では目にする機会があります。他の深海生物と共に展示され、水温を低く、照明は暗くして飼育されるケースが多くなります。そんな水そうだとはっきりと体色を見ることは難しいのですが、採集直後や魚屋に並ぶアカムツはあざやかな赤色。その体色や市場での値段から「深海のルビー」などと呼ばれることもあります。

最近では、アカムツを専門としたつり船が全国各地で見られるようになり、つり人のあこがれの魚にもなっています。


採集直後のアカムツ

東海大海洋科学博物館ニュース

約120種の深海生物の標本を展示

日本で一番深い湾である駿河湾には、多くの深海生物がすんでいます。深海生物は、その特殊な環境で生きていくため、少し変わった形や生き方をしています。東海大学海洋科学博物館の人気コーナー『駿河湾の深海生物』では、約120種の深海生物標本を展示中。深海生物が持つさまざまな生きる知恵をぜひ観察してみてください。


写真提供:東海大海洋科学博物館

東海大海洋科学博物館
〒424-8620 静岡県静岡市清水区三保2389
TEL 054-334-2385
https://www.umi.muse-tokai.jp/

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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