【新潟市水族館マリンピア日本海だより】名前の由来、いろいろ「カクレクマノミ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
新潟
動物園だより
2022.08.22

【新潟市水族館マリンピア日本海だより】名前の由来、いろいろ「カクレクマノミ」

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カクレクマノミ

学名:Amphiprion ocellaris
スズキ目 スズメダイ科
生息地:東インド洋から西太平洋、日本では沖縄周辺や奄美大島など


ハナビラクマノミ(左)とハマクマノミ(右)。種によって、ちがうイソギンチャクと共生していることが観察されています。

名前の由来、いろいろ

クマノミの名前を漢字で書くと「隈の魚」になります。「ミ」は魚を表す古語とされています。「隈」という漢字は、「おくまった所」という意味があり、クマノミのイソギンチャクにかくれる習性が語源であるといわれています。一方、クマノミのヒレの黒いふち取りやオレンジと白のしま模様が歌舞伎役者のお化粧、「隈取り」と似ていることから名前が付けられたという説もあります。

英名の「クラウンフィッシュ」は、英語でピエロのことを「クラウン」というので、ピエロの赤白のしま模様の衣装を連想させる見た目が由来だとされています。 ところが、その目立つ模様が全てのクマノミ類に共通しているわけではありません。映画の主役と同じ、あのオレンジと黒と白の模様が有名ですが、セジロクマノミやハマクマノミのように白いしまが1本だけのクマノミもあります。

ちなみに、映画の主役は日本の海にもいるカクレクマノミに似ていますが、舞台がオーストラリアということなので、クラウンアネモネフィッシュというちがう種がモデルのようです。


クラウンアネモネフィッシュ

共生の関係

毒針にさされずにイソギンチャクにかくれることができるクマノミですが、一方的に守ってもらっているのではありません。イソギンチャクにとっても、イソギンチャクの触手を食べるチョウチョウウオ類を追いはらってもらえるという利点があります。

クマノミ類はイソギンチャクからあまりはなれないで生活するので、オスとメスが出会う機会が少ないです。そのためか、クマノミ類は魚ではめずらしい一夫一妻でペアを作って繁殖します。クマノミの繁殖については、次回またくわしく紹介します。


カクレクマノミのペア

 

マリンピアニュース

これが、隈の魚―クマノミ―

イソギンチャクをすみかにする色あざやかで小さな魚として知られるクマノミ類。本館1階の企画展示室で7月15日(金)から11月27日(日)まで、日本近海に生息する6種を中心にクマノミ類を紹介する企画展示があります。なぜ毒を持つイソギンチャクにさされないかなど、クマノミの生態について学びに来ませんか?


写真提供:新潟市水族館マリンピア日本海

新潟市水族館マリンピア日本海
〒951-8555 新潟市中央区西船見町5932-445
TEL 025-222-7500
https://www.marinepia.or.jp/

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