【和歌山県立自然博物館】川やさわなどで一生を過ごす「サワガニ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
和歌山
動物園だより
2022.06.13

【和歌山県立自然博物館】川やさわなどで一生を過ごす「サワガニ」

目次 [非表示]

サワガニ

学名:Geothelphusa dehaani
エビ目 サワガニ科
生息地:北海道渡島半島、青森県~トカラ列島中之島

淡水域に暮らすカニの仲間です。サワガニの卵は大きく、ふ化してからもしばらくはメスがお腹にかかえて子どもを守ります。

川やさわなどの淡水域で一生を過ごします

サワガニはきれいな水が流れる川やさわに暮らしています。サワガニの特徴として、一生を淡水域で過ごすことがあります。

サワガニと同じように川で暮らすモクズガニは、繁殖期になると海へ下りて放卵します。そして生まれた赤ちゃんはプランクトンとして海中に散らばり、カニの姿へ成長しながら再び川へ上がります。

一方で、サワガニは生まれたときからカニの姿。体が小さいころは主に水中で暮らし、大きくなると陸上へ上がるようになります。えさは、小動物から落ち葉まで、何でも食べる雑食性。おおよそ2年で卵を産めるようになり、5年ほど生きるといわれています。

日本にはさまざまな体色のサワガニが暮らしています

実はカラフルなサワガニ

和歌山県に住むみなさんは、サワガニといえば赤色や茶色というイメージを持っていると思います。しかし、サワガニの体色は個体によってさまざまで、赤色や茶色だけでなく、黄色や青色、緑色っぽいサワガニまでいます。

こうした体色のちがいは、場所によるものと考えられています。例えば、青色型の主な生息場所は、関東から静岡県の太平洋沿岸、四国の東部~中央部、鹿児島県の南部の限られた地域。しかし、青色型は紀伊半島南東部にも生息していることが分かりました。

サワガニをつかまえ過ぎないことや、生息場所をあらさないことに注意しながら、ぜひ青いサワガニを探してみてください。

和歌山県立自然博物館ニュース

夏の特別展「海水と淡水の交わるところ~汽水の魚たち~」

7月16日(土)~9月4日(日)の期間中、汽水域で見られる魚をテーマにした夏期特別展を当館で開催します。

海と川が交わる汽水域とはどのような環境なのか、そしてどのような魚が暮らしているのか、水槽や標本を展示しながら紹介します。関連行事として干潟の生物観察会や講演会も予定しています。くわしくはホームページをご覧ください。


写真提供:和歌山県立自然博物館

和歌山県立自然博物館
〒642-0001 和歌山県海南市船尾370-1
TEL 073-483-1777
https://www.shizenhaku.wakayama-c.ed.jp/

この記事を書いた人WRITER
エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

この記事の関連ワードKEYWORD
おすすめの関連記事RECOMMEND
人気の記事RECOMMEND
1
2
3