【京都市動物園だより】昔から本州の野山に生息「ホンシュウジカ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
京都
動物園だより
2022.06.13

【京都市動物園だより】昔から本州の野山に生息「ホンシュウジカ」

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ホンシュウジカ

学名:Equus grevyi
奇蹄目 シカ科
生息地:日本(本州)・中国・台湾

トップ写真:夏毛。明るい茶色で、白いはん点があります
下の写真:冬毛。はん点が消え、こい茶色になります。

昔から本州の野山に生息

ホンシュウジカは、12種いるニホンジカの1種です。森林や広い草地にすみ、昼夜の区別無く活動し、木の芽や葉、樹皮、草などを食べます。

オスが持つ角は成長と共にのびて枝分かれし、毎年春にぬけ落ちて生え変わり、4才で完成します。新しく生えた角は、やわらかく、細かい毛が生えたふくろでおおわれています。秋の繁殖期には、かたい角になり、強いオスはメスを集めて群れを作ります。

メスは約1才で大人になり、春から初夏にかけて子どもを生みます。

えさは枝葉、干し草、青草、ニンジン、サツマイモなど

ずっと共に生きるために

近年日本では野生のシカが急激に増えたことが問題になっています。シカは繁殖力が強く、食べる植物は千種類以上ともいわれ、山の生態系や林業にも影響が出ています。山里へ降りて来て農作物を食べてしまうこともあります。

昔から日本人に親しまれ、『万葉集』にもよまれたシカ。これからも共生していけるよう、現在は保護と同時に計画的な狩猟や、シカを増やさないための森林管理が進められています。

動物園の2頭はモデル出身

動物園には「マチ」と「チョイ」という2頭のホンシュウジカがいます。

どちらもメスで、京都精華大学から2015年に来園しました。この美術系の大学にいたころは、絵のモデルをしていたのです。

マチは人なつこい性格で、よく飼育員に近づいてきます。チョイはこわがりですが、元気で食欲旺盛です。

〈おしりにも注目!〉写真右は通常の様子。危険を感じると左のように、白い毛を大きく広げて仲間に合図します

きょうとニュース

「世界キリンの日」写真展開催

「世界キリンの日」(6月21日)にちなみ、キリンをテーマにした写真展を開催します。
2021年2月に生まれた「ミクニ」の成長の様子など、キリンたちの新たな一面を見つけられるかもしれません。
飼育担当者が撮影した、とっておきの写真をご覧ください。

◆場所 キリン舎
◆開催日 6月19日(日)〜7月3日(日)


写真提供:京都市動物園

京都市動物園
京都市左京区岡崎法勝寺町岡崎公園内
TEL.075-771-0210
https://www5.city.kyoto.jp/zoo/
協力・監修/京都市動物園

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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