海がよごれるだけでなく、人間にも影響あり!プラスチックごみ問題について知っておこう|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
静岡
特集
2022.06.06

海がよごれるだけでなく、人間にも影響あり!プラスチックごみ問題について知っておこう

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私たちは、便利なプラスチック製品を何気なくたくさん使っているよね。だけど一方で、 これらがごみになったとき、海をよごし、大きな問題になっているんだ。くわしく見ていこう。

海洋プラスチック ごみって?

私たちの生活を便利にしてくれるプラスチック製品。だけどプラスチック製品が原因で、みんなが生まれる以前から世界中で問題になっていることがあるんだ。何か知っているかな?それは「海洋プラスチックごみ問題」だよ。使い終わったプラスチック製品が、風や雨によって川にたどり着き、海に流れ出て広がってしまうことで発生する問題のこと。では、海洋プラスチックごみによって、どんな問題が起きているのか、くわしく見てみよう。

人の健康にも関係が! 海洋プラスチックごみが引き起こす問題って?

プラスチックごみが海にたまってしまうと、以下のような深刻な問題が起きてしまうよ。

① 漁業や観光への影響

海岸や海に大量のプラスチックごみが流れ着くと、海水浴場で泳げなくなったり、魚がとれなくなったり、ごみ回収の費用がかかったりする。

▲清水日の出ふ頭のごみ

② 生き物への影響

海や川に流れ出たプラスチックごみを、動物がえさとまちがえて食べてしまい、ダメージを受けたり死んでしまったりする。さらにその結果、海の生態系に影響をおよぼしてしまう。

▲アホウドリのお腹のごみ

③ 人への影響

マイクロプラスチックを飲みこんだ魚を人が食べてしまう。マイクロプラスチックは、体内で溶けない性質であるため、体内にたまることによる健康への害が心配されている。

▲マイクロプラスチック

 

海洋プラスチックごみの問題

大きく分けて3つの問題があるよ。1つ目は、海を汚染してしまうことによる漁業や観光への影響。2つ目は、生き物への影響。プラスチックごみをえさとまちがえて食べてしまう魚や鳥は、世界で1千種類以上いるといわれているよ。3つ目は、人体の健康への影響も考えられる「マイクロプラスチック」だよ。マイクロプラスチックとは、プラスチック製品が5㎜以下に細かくなったプラスチックごみのこと。マイクロプラスチックを飲みこんだ魚を人間が食べることで、人間の体内にもプラスチックがたまってしまうことも心配されているんだ。

できることを考え、行動しよう

川や海に流れ出るプラスチックごみは、もともとは人間の生活の中で発生している物だよね。だから、こうした問題から地球環境や人の健康を守るために、1人1人が責任を持ってプラスチック製品を使ったり、捨てたりすることが大事なんだ。

6月は環境月間 環境を考える1カ月間にしてみよう!

6月5日は「国連環境デー」だよ。1972年に国連により定められたんだ。  日本では、政府が6月の1カ月間を「環境月間」と定めていて、全国各地で環境に関する行事が行われているよ。

また、5月30日「ごみゼロの日」、6月5日「環境の日」、6月8日「世界海洋デー」の3つの記念日をふくむ5月28日(土)~6月12日(日)は「春の海ごみゼロウィーク」だよ。

みんなで海のために今できることを考え、行動してみよう!

【参考】
環境省  https://www.env.go.jp/guide/envdm/
海ごみゼロウィーク2022  https://uminohi.jp/umigomi/zeroweek/

 

プラスチックごみ減量の取り組み方、教えます!
静岡市ごみ減量推進課の出前授業 みんなの学校でもレクチャーするよ!

海洋プラスチックごみ問題を伝え、プラスチックごみを減らす取り組みを広める目的で、静岡市ごみ減量推進課が「出前授業」を行っているよ。どんな授業内容なのか見てみよう。

プラスチックごみにくわしい、企業の人のお話が聞けるよ

ごみ減量推進課では、みんなも知っているような企業の人たちといっしょに、静岡市内の小学校、中学校、高校に訪れ授業をしているよ。授業では、ごみ減量推進課の担当者からプラスチックごみについて、企業の人たちからプラスチックごみを減らす取り組みについて教えてもらえるよ。

▲静岡市立西豊田小学校での授業

三保海岸の砂から、みんなでマイクロプラスチックを探し出すよ

授業の後半では、三保海岸で採取された砂を使って、みんなでマイクロプラスチックを実際に探し出す作業をするよ。砂に混ざっているマイクロプラスチックの大きさや量を実感することで、プラスチックごみ問題の現状を知ることができるね。

▲マイクロプラスチックを探す作業

わたしたちにも今すぐできる!
プラスチックごみ削減大作戦

毎日どこでも使っているプラスチック製品だから、すぐにでもごみの削減を 意識してみよう。1人1人による日々の小さな行動が、大きな成果を導くよ。

すぐに捨てる物は断ろう(リフューズ)

買い物に行ったときに、レジ袋やスプーン、ストローなどを毎回もらったり、買ったりしていないかな?1回しか使わない使い捨てプラスチック製品はできるだけ断り、使わずに済ませてみよう。

マイバッグ、マイボトルを使おう!

買い物に行くときにマイバッグを持参したり、外出するときにマイボトル(水とう)を持ち歩いたりすれば、使い捨てプラスチックごみを出さずに済むよ。

ごみを拾おう、持ち帰ろう!

おかしや文房具などの包装袋など、小さくてもごみはポイ捨てせず、きちんと持ち帰ろう。また、地域でごみ拾いのボランティアや行事があったら積極的に参加してみよう。

物を大切にしよう!

今使っている物を大切に使おう。少しくらい古くなっても使える物、直せば使える物であれば、まだまだごみにせずに済むかもしれないよね。

参考:静岡市環境局 環境学習ハンドブック「海洋プラスチックごみから海を守ろう!」

これもできるよ!
ペットボトルをペットボトルに再生

静岡市とセブン-イレブン・ジャパンは、共同で静岡市内のセブン-イレブン80店舗にペットボトル回収機を設置したよ。

飲み終わったペットボトルのラベルをはがして、洗って、キャップを外して回収機に入れて処理すると、新しいペットボトルに再生されるよ。そのリサイクル方法をボトルtoボトルといい、使用済みペットボトルを資源へと生まれ変わらせて、新しいペットボトルを作ることができるんだ。

みんなもペットボトルを使ったら、捨てずにリサイクルしよう!

身の回りにこんなにある!
使い捨てプラスチック製品

一度使ったらすぐにごみになってしまうプラスチック製品の例を集めてみたよ。ごみ削減のために、使わずに済ませる工夫をしたり、使った後は正しく分別して捨てたりして、海や自然環境の保護につなげよう。


監修:静岡市ごみ減量推進課

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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