【橿原市昆虫館だより】田んぼなどの水の中で暮らす「タガメ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
奈良
動物園だより
2022.05.09

【橿原市昆虫館だより】田んぼなどの水の中で暮らす「タガメ」

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タガメ

学名:Kirkaldyia deyrolli
英名:Giant water bug
カメムシ目 コオイムシ科
生息地:日本・台湾・朝鮮半島・中国・インド ネシア・東南アジア・ロシア極東南部

日本最大級の水生昆虫

水の中で暮らしています

タガメは、成虫・幼虫共に水中にもぐりながら生活をしています。呼吸をするための管があり、それを水の上に出して呼吸をします。名前の由来は、田んぼにいるカメからタガメと呼ばれるようになった説や、田んぼにいるカメムシの仲間だから、などの説があります。

体の色は、灰褐色から褐色をしています。水田などの生物の密度が比較的高く、水草が豊富にあり、水の動きが少ないところに生息しています。水中で生活していますが、飛ぶことも可能です。

生息域では、街灯の近くでタガメが見つかることもあるんですよ。また、あまり速く泳ぐことができないので、獲物をつかまえるときは、水草や流木などにつかまり、静止して待ちます。前足がカマ状になっていて、ツメが1本あり、それで獲物をつかまえます。

獲物をつかまえるタガメ

生息数が 減ってきています

人気があるタガメですが、近年では生息数が減り、絶滅が心配されています。そのため、販売目的でつかまえることや、売買を禁止するなど、国も保護をしています。5月から夏ごろが、卵を産む時期になります。

タガメがのぼり降りしても大丈夫な枝や植物などに産卵をします。産卵後は、卵がかわかないように、オスがふ化するまで世話をします。たくさんのタガメが、元気にふ化をすればうれしいですね。

黒っぽい色をしたタガメ

かしはらしニュース

企画展「昆虫標本の作り方・基本編」

生き物を分類するときに、重要になるのが標本です。今回の企画展では、これから昆虫標本を作ってみたいと考えている方を対象に、必要な道具や作り方などを、パネルと実物を使って紹介します。開催期間・令和4年4月12日(火)~7月10日(日)


写真提供:橿原市昆虫館

橿原市昆虫館
奈良県橿原市南山町624
TEL:0744-24-7246
https://www.city.kashihara.nara.jp/article?id=5c52229d65909e2ebea90610
協力・監修/橿原市昆虫館

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エコチル編集部

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