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静岡市では、「水素エネルギー」がいろいろな場面で活躍し始めているよ。今回は、環境に優しい水素エネルギーについて、いっしょに見ていこう。
地球温暖化を防ぐクリーンエネルギー「水素」
みんなは「水素エネルギー」という言葉を知っているかな？地球温暖化を防ぐ未来のエネルギーとして、今、世界で注目されているよ。でも、そもそも水素って何だろう？ 水素は、図1にあるように、宇宙で最も豊富にある元素。透明な気体で、水や廃棄されたプラスチックなどさまざまな物質にふくまれているよ。水素が酸素と結び付くと、電気が発生するんだ（図2）。水素エネルギーは、このときに発生した電気をエネルギーとして利用するもの。特徴は、電気をつくる過程で発生するのは水だけで、地球温暖化の原因になるCO₂を排出しないから、クリーンなエネルギーだということ。静岡市は、2050年までにCO₂排出量を実質ゼロにするゼロカーボンを目指しているよ。水素エネルギーは、このゼロカーボン実現のために大きく期待されているんだ。
さらに、水素はさまざまな物質にふくまれているから、国内でエネルギーをつくることができる。つまり、エネルギーをつくるために石油など海外からの輸入にたよる必要もなくなるんだよ。
水素で環境に優しい社会をつくる
暮らしのさまざまな場面で水素エネルギーを活用する「水素社会」に向けた取り組みが、スタートしているよ。水素で動く自動車が走りはじめ、静岡市内ではバスが運行するなど、みんなの周りでも水素エネルギーが活躍しているんだ。
水素社会の取り組みは、始まったばかり。水素エネルギーをもっと広めるためには、私たちが普段の暮らしで「使う」機会を増やしながら、水素をどうやって「つくる」か、どうやって「貯める・運ぶ」か、という全体の仕組みをつくっていくことが必要なんだ。そのために、国や自治体、企業では、技術開発を進めているよ。将来は今よりもっと、水素が活躍しているはず。環境に優しい水素社会はすぐ近くまで来ているよ。
図1
水素って何？
宇宙で最も豊富にある元素
質量では宇宙全体の約7割をしめているよ
地球上で最も軽い
水素は空気より軽いんだよ
目に見えない気体
無色・透明で無味・無臭。人体に害はないよ
拡散速度が速い
もれてもすぐに上へ拡散して、着火しないレベルまでうすまるよ
図2
水素から電気をつくる「燃料電池」の仕組み
水素と酸素が結び付くことで、電気が発生。この過程で発生するのは水だけ。
参考：環境省「まちで『水素』をみかけたら？」
なぜ水素が注目されているの？ 水素を使うメリット
使うときにCO₂を出さない
水素はエネルギーとして使ったときに、地球温暖化の原因となるCO₂を出さないよ。出るのは水だけなんだ。
身近な物からつくれる
さまざまな材料からつくることができる水素。水を電気分解するだけでつくることができるよ。
さまざまな形で貯められる
電気は、貯めたり長距離を運んだりすることが難しいけど、水素だとさまざまな形で貯めることができるんだ。災害時など電気が足りないときには、貯めておいた水素が使えるよ。
参考：環境省「まちで『水素』をみかけたら？」
静岡市でも始まっている！
水素が活躍する場面を見てみよう
静岡市内でも、水素はいろいろな場面で活躍し始めているよ。
ここでは特に、力を入れている取り組みを紹介するよ。
水素で走るバスが運行中
2023年11月から、静岡鉄道系のバス会社「しずてつジャストライン」が燃料電池バスの運行を市内路線にて開始。静岡県では初めての導入だよ。
トヨタ（SORA）
出典：静鉄グループニュースリリース「静岡県初!燃料電池(水素)バスを導入」
水素で走る自動車に乗ってみよう
静岡市では、燃料電池自動車（FCV）の「MIRAI」に試乗できるよ。最長8日間まで借りることができるんだ。
トヨタ（MIRAI）
燃料電池自動車（FCV）の仕組み
水素と空気中の酸素を化学反応させてつくった電気を使い、モーターで走行
水素を補充できる水素ステーション
水素ステーションは、燃料電池自動車（FCV）に水素を供給する施設。静岡市駿河区に「水素ステーション静岡」が作られているよ。さらに2024年度には、清水区に水素ステーションを開設予定。再生可能エネルギーを使って水素をつくり、燃料電池自動車（FCV）などに供給していくよ。
出典：静岡ガス「水素ステーション静岡」
監修：静岡市 環境創造課
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。
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