【マリンピア日本海だより】見落としがちな役割「アマモ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
新潟
動物園だより
2023.10.10

【マリンピア日本海だより】見落としがちな役割「アマモ」

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今月のどうぶつ:アマモ

学名:Zostera marina
オモダカ目 アマモ科
生息地:日本もふくめて北半球の沿岩

アマモにかくれる生物たち

見落としがちな役割

色鮮やかな魚や優雅に泳ぐイルカなど、水族館で見られる生き物はさまざま。アマモは、その1つです。アマモは波が静かな海に群生する種子植物で、マリンピア日本海では、潮風の風景ゾーンのアマモ場水槽に展示しています。年に数回、新潟県の許可を得て、飼育員が海に行ってアマモを採集しています。

アマモは海の中では水中のリンや窒素などの栄養塩といわれるものや二酸化炭素を吸収して、光合成することで、水質を改善しています。「アマモは海の生態系の中では重要な役割を担っています」と飼育員の清水さんは語ります。

海でのアマモ採集の様子

アマモは「海のゆりかご」

アマモがたくさん生えているところは、幼魚や小さな魚にとって良いかくれ場にもなります。このようなアマモ場には、藻類が生えた石に化けたかのようなヤドカリや、オスが「育児のう」という卵の入るふくろを持つタツノオトシゴなど、たくさんの興味深い生物がいます。

アマモを採集する際、いっしょに展示する生物も採集します。アマモの隙間をただようチャガラという小魚や、アマモの表面についた藻類を食べるウミナメクジなど、時期によってさまざまな生物を見ることができます。じっくり観察していると、産卵のような貴重な場面に出会えるかもしれません。来館の際にぜひアマモ場水槽をのぞいてみてください。

アマモの間をただようチャガラ

マリンピアニュース

その色の意味は?

派手な色やしま模様、幼魚と成魚でちがう模様など、魚の「色」は本当に「色々」。企画展示「魚の色」では、普段何気なく見ている魚の色に焦点を当て、体験できるコーナーなど、さまざまな展示を通して生物の生息環境と体色の関係について紹介します。現在、本館1階企画展示室で展示中。来年の2月25日(日)までご覧いただけます。


写真提供/新潟市水族館マリンピア日本海

協力・監修/新潟市水族館マリンピア日本海
〒951-8555 新潟市中央区西船見町5932-445
TEL 025-222-7500
https://www.marinepia.or.jp/

 

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