【京都市動物園だより】以前は「ブラジルバク」と呼んでいた種「アメリカバク」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
京都
動物園だより
2023.06.12

【京都市動物園だより】以前は「ブラジルバク」と呼んでいた種「アメリカバク」

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今月のどうぶつ:アメリカバク

学名:Tapirus terrestris
奇蹄目 バク科 バク属
生息地:南米大陸の水辺に近い森林や湿地

ブラッシングすると気持ち良さそうに横になります。 この体勢で健康チェック! (「ミノリ」メス19才)

 

 以前は「ブラジルバク」と呼んでいた種

生息地はブラジルの他、コロンビア、ベネズエラ、パラグアイなど、南米大陸に広く分布するため、現在は「アメリカバク」と呼び名が統一されました。

寿命は約30年といわれ、当園の2頭は、どちらも20才前後になります。メスのミノリは、これまでに4回赤ちゃんを産んでいます。

得意の泳ぎに、水中でも、長い鼻を自在に活用

野生のアメリカバクは、水辺に近い、やぶ地や森林に単独もしくはペアで暮らしています。夜行性で、泳ぎが得意。上くちびると一体になった長い鼻は自在に動かすことができ、スノーケルのように水面から出して上手に泳ぐことも、水の中にもぐって鼻で食べ物を探すこともできます。

縄張りを主張するときは、おしっこで自分のにおいを付け、うんちをするときは外敵におそわれないよう、水の中でします。水浴びは腸の運動を高める効果もあり、体に付く寄生虫を落とすためにも役立っています。

長い鼻で器用につかんで、草や枝葉、水草、果実などを食べます(「カルロス」オス21才)

 

もっとよく知ろうバクと人との関わり

バクは悪い夢を食べてくれるといいますが、実はそれは「獏」という、中国の空想上の動物です。

中南米と東南アジアに全4種生息しているバクは、人間による密猟や環境破壊などによって生息数が減少し、絶滅が心配されています。こうしたことを多くの人に知ってもらう目的で、2008年には「世界バクの日」(毎年4月27日)が制定されました。

きょうとニュース

園長さんとお散歩〈インスタライブ〉

◆6月25日(日) [午前10時50分〜11時30分] 京都市動物園の坂本園長が、園内を周りながら動物たちについて楽しく解説します。

ここ数年はインスタグラムでのライブ配信のみでしたが、今年はリアルでの開催も予定しています。毎月交互に行いますので、最新情報は動物園のホームページをチェックしてください!


写真提供:京都市動物園

京都市動物園
京都市左京区岡崎法勝寺町岡崎公園内
TEL.075-771-0210
https://www5.city.kyoto.jp/zoo/
協力・監修/京都市動物園

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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