【円山動物園だより】野生で約450頭 絶滅の危機「アムールトラ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
北海道
動物園だより
2022.12.12

【円山動物園だより】野生で約450頭 絶滅の危機「アムールトラ」

目次 [非表示]

円山動物園の飼育員さんが、動物や動物園、自然について紹介します。

今月は…
『アムールトラ』

ネコ目/ネコ科

【生息地】ロシア沿岸地方のアムール川とウスリー川流域

円山動物園にはオス1頭がいます。

野生で約450頭 絶滅の危機

アムールトラは別名シベリアトラとも呼ばれ、札幌よりももっと寒いロシア東部の森林地帯で暮らしています。寒さに負けないよう、トラの仲間では体が一番大きく、冬毛は4~5cmの長さになります。大きいオスで、頭から尾までの全長が3m、体重が300kgほどです。メスはオスより小さく、体重は約160kgです。

体のしま模様が保護色となって、草むらなどにうまく身をかくします。そこで、シカやイノシシなどの獲物が来るのをじっと待ち、一気に飛びかかります。力強い後ろ足で、最大10mのジャンプをすることができます。

来年2月に2才になるトート

通常は単独で行動し、オスの縄張りはなんと札幌市と同じくらいの広さがあります。数多く生息するためには広大な土地が必要です。かつては中国やモンゴルなどにもいましたが、現在ではロシア沿岸部のみに生息し、環境破壊や密猟などによって450頭ほどまで数が減ってしまいました。

水が好きで、暖かい日は水浴びをすることも

遊び盛りの1才 やんちゃなトート

今年10月に、浜松市動物園からオスのトートが来園しました。間近で見るとその大きさと迫力におどろくかもしれませんが、まだ1才の子どもで体重は約160kg。これからもっと大きく成長する予定です。えさは1日に馬肉や鶏肉を7kgあたえています。

若いトートは、遊び好きで好奇心旺盛。お客さんが来ると近くに寄って行きます。ネコ科らしく、ネコのようにゴロゴロと転がっていることも。寒さに強く、冬はより活発になるので、ぜひ見に来てくださいね。

ネコのようにゴロン

まるやまニュース

干支展【卯】開催中!

令和5年の干支である「卯」をテーマとした展示等を開催中。ウサギに関するパネル等の展示の他、三が日限定でエゾユキウサギの飼育員による特別ガイドや参加型イベントを実施するよ。

【日程】
12/1(木)~1/4(水)
※12/14(水)、28(水)~31(土)は休園日場所:動物園センター情報ホール、こども動物園 ドサンコの森
【費用】
無料(別途入園料がかかります。)
※1/1(日・祝)~3(火)は第一レストハウスで 絵馬のプレゼントも行います。(各日先着順。数量限定。)

>>> くわしくはこちら

教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!

質問

セイキムクドリは、どんなときに色が変わるの?

答え

セイキムクドリの羽は構造色と呼ばれ、独特な構造に光が当たるとカラフルに発色し、青や緑などに変化して見えます。カメレオンのように自分から色は変えられませんが、晴れやくもりの日、上や下から見るときなど、光の当たる角度が変わることで、青から緑に見えたり、キラキラとかがやく青色に見えたりします。目の前で色が変わる不思議な光景をぜひ見に来てください。※セイキムクドリの卵は斑点がある青色ですが、構造色ではありません。

 


札幌市 円山動物園
札幌市中央区宮ヶ丘3番地1
TEL. 011-621-1426
http://www.city.sapporo.jp/zoo/

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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