【マリンピア日本海だより】絵本のイラストのような赤いハサミが特徴「アカテガニ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
新潟
動物園だより
2022.11.14

【マリンピア日本海だより】絵本のイラストのような赤いハサミが特徴「アカテガニ」

目次 [非表示]

アカテガニ

学名:Chiromantes haematocheir
十脚目 ベンケイガニ科
生息地:東アジア、日本では岩手県以南


背中に笑っているような線がありますが、本当の口はお腹側にあります。

アカテガニはすごい!

絵本のイラストのような赤いハサミが特徴のアカテガニは、こうらのはばが30㎜ぐらいになるカニです。若いときは、体もハサミも灰色ですが、成長するにつれて色が変わり、少しずつこくなっていきます。ハサミやあしがなくなっても、アカテガニは次の脱皮で再生できます。

カニは水の中で生活しているイメージがありますが、かんそうに強いアカテガニは林や森にも入ります。サルカニ合戦の童話に出てくるカニとちがって、木に登ることもできるそうです!

アカテガニは小魚や昆虫などをハサミで器用につかんで食べます。雑食性で植物も食べます。マリンピア日本海で飼育しているアカテガニは、展示の流木を食べたことがあるそうです。


ハサミがピンク色の若い個体

生まれは海

夏になると、アカテガニのメスが海に行って、お腹にかかえていた仔を放します。そのときに出て来るのはまだカニの姿をしていない、半透明のとても小さなゾエア幼生です。海をただよいながら成長していくゾエア幼生は、3週間ぐらいでもう少しカニらしいメガロパ幼生に変態します。メガロパ期に海から淡水へ移動し、10日ほどでカニの姿になり、生後2カ月で陸上生活をするようになります。

マリンピア日本海では、2014年にアカテガニのはんしょくに取り組み、6カ月以上生存したのでJAZA(日本動物園水族館協会)の繁殖賞を受賞しました。育成室で、年中展示していますので、ぜひ観察してみてください。


ゾエア幼生(左)とメガロパ幼生(右)

 

マリンピアニュース

育成室解放

マリンピア日本海では、アカテガニやシロボシアカモエビなど、海や水辺の生き物のはんしょくに取り組んでおり、育成室で成長の過程を観察することができます。

通常入ることのできない育成室を、11月から3月まで、毎月第3土曜日の12時から12時30分まで開放します。変化しながら育って行く生命の不思議を見に来ませんか?


写真提供:新潟市水族館マリンピア日本海

新潟市水族館マリンピア日本海
〒951-8555 新潟市中央区西船見町5932-445
TEL 025-222-7500
https://www.marinepia.or.jp/

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エコチル編集部

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