【京都市動物園だより】ヒトに最も近い動物「チンパンジー」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
京都
動物園だより
2022.09.12

【京都市動物園だより】ヒトに最も近い動物「チンパンジー」

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チンパンジー

学名:Pan troglodytes
霊長目 ヒト科
生息地:アフリカ大陸中部に広範囲に分布

●笑っているの?
ニッと歯をむいて、笑っているように見える顔(写真左)。実は、こわがっているときや「イヤ!」というときの表情です。きげんがいいときのチンパンジーは(写真上のように)上の歯は見せず、自然に口を開いた表情になります。

ヒトに最も近い動物

ヒトとチンパンジーは、遺伝子が98・8%同じ。歯の数も同じで32本あります。 知能が高く、道具の利用も得意です。アリの巣に枝をさし、枝についたアリを引き出して食べたり、木の実の固いカラを石で割ったりすることも学習します。

雑食で、果物や枝葉、昆虫の他、群れで狩りを行い、小型のウシ科の動物やサルなどをつかまえて食べることもあります。

えものの肉を、順位の高い者が分配する社会性も見られます。ごはんが楽しみなとき、おいしいときは「アッアッアッアッ」という声を出します。「フーホーフーホー」という高く大きな声(パントフート)は、自分の存在を示し、遠くにいる個体へ情報伝達する方法として知られています。

子どもは顔や手足がベージュ色、おしりに白い毛が生えています

群れで生活

野生下では約50年生き、複数頭のオスとメスで構成される数十頭〜百頭ほどの群れで生活します。

当園では29才の「ジェームス」を第1位オスとする6頭が共に暮らしています。もう1頭のオス「タカシ」(34才)はメスに関心を示さず、2頭のメス(「コイコ」推定45才・「ローラ」31才)の子どもたちは、どちらもジェームスが父親です。

生息地の森を守るために

野生のチンパンジーは、IUCN(国際自然保護連合)が指定する絶滅危惧種です。原因はいくつもありますが、パソコンやスマートフォンに使用する鉱物を採るために、生息地の森を破壊していることも大きな問題です。買いかえ時は古い物をリサイクルに出すことが森の保護につながります。ぜひ協力してください。

ローラと4才の息子ロジャー

きょうとニュース

動物愛護週間行事と動物慰霊祭

◆9月13日(火)〜25日(日)
動物愛護に関するパネル展示を行います。

◆9月23日(金・祝)
園内をめぐりながら掲示されたクイズに答える「サーキットクイズ」や、「なんでも動物相談室」、「小動物獣医師・動物園獣医師になりたい学生のための進路相談」、動物園で亡くなった動物たちのための「動物慰霊祭」など、盛りだくさん。くわしくはHPをご覧ください。


写真提供:京都市動物園

京都市動物園
京都市左京区岡崎法勝寺町岡崎公園内
TEL.075-771-0210
https://www5.city.kyoto.jp/zoo/
協力・監修/京都市動物園

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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