【東海大学海洋科学博物館だより】実は光を感じ取ることができる!?「ミズクラゲ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
静岡
動物園だより
2022.07.04

【東海大学海洋科学博物館だより】実は光を感じ取ることができる!?「ミズクラゲ」

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ミズクラゲ

学名: Aurelia coerulea
生息地:日本各地
旗口クラゲ目 ミズクラゲ科

ミズクラゲのポリプ

ミズクラゲは浮遊して生活する前に、海底の岩などに付着して過ごす「ポリプ」の時期があります。

クラゲの目は どこにある?

ミズクラゲは、北海道から沖縄まで日本各地で普通に見られるクラゲで、駿河湾でも春から夏によく見かけるクラゲです。クラゲの中では比較的飼育が簡単なことから多くの水族館で展示されており、クラゲが展示されている水族館では、そのほとんどで見ることができます。

かさの大きさは直径30㎝ほどになり、四つ葉のクローバーのように見える部分は胃や生殖腺です。この部分が目のように見えることから、別名「ヨツメクラゲ」と呼ばれています。ちなみに、実際の目はかさのふちにある眼点と呼ばれる器官で光を感じることができます。

四つ葉のクローバーのように見える部分は胃や生殖腺

おもしろい! ミズクラゲの生活史

クラゲというと、海の中をプカプカただよっている姿を思いうかべるかもしれません。しかし、ミズクラゲの一生の間には、イソギンチャクのように岩などに張り付いて付着生活するポリプと呼ばれる時期があります。この時期は、えさとなる動物プランクトンを食べて成長し、分裂して仲間を増やしていきます。

ポリプは、水温が15℃を下回ってくると体がくびれはじめストロビラと呼ばれる姿になります。その後、くびれが1つ1つに分裂(ストロビレーション)して、エフィラと呼ばれる幼生になり海中へと旅立っていきます。そのエフィラが成長するとみなさんが思いうかべるミズクラゲとなるのです。

分裂直前のストロビラ

東海大学海洋科学博物館ニュース

好評展示中! 「海を調べて、海を知ろう!~私たちにできること~」

2021年7月にオープンした常設展示「海を調べて、海を知ろう!~私たちにできること~」では、SDGsでも重要な「海」の環境に関する問題や取り組み、東海大学海洋学部のくわしい調査・研究を紹介しています。また、海の生物多様性が分かるさまざまな生物(魚類・鳥類・は虫類・ほ乳類)のはく製・標本も見どころです。


写真提供:東海大学海洋科学博物館

東海大学海洋科学博物館
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TEL.054-334-2385
https://www.umi.muse-tokai.jp/

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