【東海大学海洋科学博物館だより】実は駿河湾でも見られる!?南国の雰囲気「クマノミ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
静岡
動物園だより
2022.05.02

【東海大学海洋科学博物館だより】実は駿河湾でも見られる!?南国の雰囲気「クマノミ」

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クマノミ

学名: Amphiprion clarkii
生息地:千葉県以南の太平洋沿岸・インド洋
スズキ目 スズメダイ科

クマノミの仲良しペア

体の大きい方がメスで、小さい方がオスです。相性が良いペアでは、産卵もよく見られます。

駿河湾で見られる クマノミの仲間

イソギンチャクと共生することでも有名なカクレクマノミなどクマノミの仲間は、ほとんどの種が暖かい熱帯・亜熱帯の海にすんでいます。しかし、クマノミはその仲間の中で最も低水温に強い種で、温帯である静岡県駿河湾でも見ることができます。

駿河湾では夏から秋にかけて、黒潮に乗って流されてきた南方の暖かい海にすむ魚たちが見られるようになります。こうした魚たちを季節来遊魚といい、冬になって水温が下がると死んでしまい、基本的に駿河湾に定着することはありません。

駿河湾で見られるクマノミも以前はこうした季節来遊魚だといわれていましたが、近年駿河湾では越冬したと思われる大型の個体や産卵している個体も確認されています。

駿河湾で見られたクマノミ

水族館での 繁殖と育成活動

水族館で展示する生き物を入手する方法の1つに、自然からの採集があります。しかし、採集ばかりにたよっていると、自然の生き物の数を減らすことにつながります。そこで、水槽内で産まれた卵や赤ちゃんたちを育成して、展示することで、採集する数を少しでも減らす努力をしています。

当館の「くまのみ水族館」では、産卵が見られる水槽や赤ちゃんを育てている様子、大きく育った博物館生まれのクマノミたちなどを展示して、『繁殖と育成』という水族館の大事な活動を、自然保護の観点から紹介しています。

生まれた赤ちゃんは、親とは別の水槽で育てます

東海大学海洋科学博物館ニュース

見ごたえ満点! 600tの海洋水槽

当館で一番大きな水槽が、この海洋水槽です。縦10m横10m深さ6mで水量は約600t。4面ガラス張りで、どの面からも生き物たちを観察することができます。ゆっくりと回遊するギンガメアジ、岩かげにひそむウツボ、巨大なサメのシロワニなど、約50種類4,000びきを展示しています。ぜひ見に来てださい。


写真提供:東海大学海洋科学博物館

東海大学海洋科学博物館
〒424-8620 静岡県静岡市清水区三保2389
TEL.054-334-2385
https://www.umi.muse-tokai.jp/

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エコチル編集部

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