北海道
動物園だより
2025.12.08

【旭山動物園だより】モコモコの冬毛「レッサーパンダ」

目次 [非表示]

旭山動物園の獣医師・佐藤伸高さんが、動物や動物園、自然について紹介するコーナーです。

今月のどうぶつ:レッサーパンダ

ネコ目  レッサーパンダ科
【生息地】ネパールや中国の山奥

旭山動物園では、オス2頭とメス3頭を飼育しています。

モコモコの冬毛

レッサーパンダはネパールや中国の山奥に生息し、ネパールレッサーパンダとシセンレッサーパンダの2種類がいます。北海道の動物園で飼育されているのは、すべて中国に生息しているシセンレッサーパンダです。レッサーパンダの生息地は1年中すずしく、冬はとても寒くなります。日本の動物園では夏はあまり動かず暑そうにしています。冬はモコモコの冬毛になり、吹雪の日でも活発に走り回ります。

野生での主食は竹で、草食動物といってもよい生活をしています。動物園ではその他にリンゴ、サツマイモ、バナナなどをあたえていますが、元々は肉食動物だったと考えられています。生息地が高山の森林地帯で、捕獲できる小動物が少なかったため、すぐに手に入る竹を主食にするようになったと考えられています。しかし、お腹の中身(消化器官)は肉食のままなので、竹をちゃんと分解することができません。そのためたくさんの竹を食べることでエネルギーを補っています。レッサーパンダは食べた物の順番にウンチになって出て来ます。竹のウンチ、リンゴのウンチ、サツマイモのウンチと分かれて出て来るのでとってもおもしろいです。

主食は竹です

生息数が減少

レッサーパンダは野生では群れを作らず単独生活をしています。動物園でも基本的には1頭で飼育しますが、メス同士は複数で飼育できます。オスはケンカをしてしまうので1頭で飼育します。繁殖期は冬で、だいたい1~3月の間に交尾をして、6~7月にかけて出産をします。

野生のレッサーパンダは、生息地の減少などにより頭数が減少しています。ぜひ動物園でレッサーパンダのいろいろなことを知ってもらえればうれしいです。

レッサーパンダの竹のウンチ

レッサーパンダの赤ちゃん

あさひやまニュース

ボルネオオランウータンが来園!

いしかわ動物園からボルネオオランウータンのメスのドーネがやって来ました。ぜひ会いに来てくださいね!

教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えます!

質問

動物は、寒い冬をどうやってすごしているのですか?

答え

動物たちの寒さ対策には大きく分けて体の毛を増やすことと、脂肪を増やすことがあります。アザラシは脂肪を増やすことで、ユキヒョウは体の毛を増やして寒い冬を過ごしています。


協力・監修:旭川市 旭山動物園

旭川市 旭山動物園
旭川市東旭川町倉沼
TEL. 0166-36-1104
http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/

この記事を書いた人WRITER
エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

この記事の関連ワードKEYWORD
おすすめの関連記事RECOMMEND
人気の記事RECOMMEND
1
2
3