北海道
動物園だより
2025.11.10

【おびひろ動物園だより】日本で見られる最大のシカ「エゾシカ」

目次 [非表示]

おびひろ動物園の飼育員さんが、動物や動物園、自然について紹介します。

今月のどうぶつ:エゾシカ

偶蹄目シカ科
【生息地】北海道

おびひろ動物園では、オス2頭と メス4頭を飼育しています。

日本で見られる最大のシカ

日本にはニホンジカと呼ばれるシカの仲間がたくさん生息しています。その中でも最も大きく成長するのがエゾシカです。体長は140~180㎝程、体重は70~140㎏程で、オスはメスに比べて一回り大きくなります。寿命は飼育下で15~20年程です。

主に森の中で暮らし、草や木の皮、どんぐりなどを食べます。越冬するため、雪の少ない地域へ100㎞もの距離を移動することもあるそうです。動物園では牧草やペレットなどをあたえていますが、たまにあたえるキャベツが大好きで、かたいしんの部分もペロリと平らげてしまいます。

立派にのびた角

四季折々に変化する姿

オスのトレードマークともいえる角は1年に一度生え変わります。春に古い角が落ち、すぐに新しい角がグングンのびてきます。そのスピードはとても速く、1日に2~4㎜のびることもあります。繫殖期の秋には立派な角が完成し、他のオスと戦う武器になります。この時期のオスは気性がとてもあらく、特徴的な鳴き声を上げます。

他にも夏と冬で大きく異なるのが、体の毛色や模様です。夏は全体的に茶色の毛となり、「鹿の子模様」と呼ばれる白い点が体にたくさん現れます。この模様は、夏の森に差しこむ木もれ日にまぎれる役割があります。また、人間の指紋のように1頭1頭ちがい、一生変わらないといわれています。冬は全体的にこげ茶色の毛となり、模様はありません。

エゾシカは夏と冬で、毛色に加え、角の変化もあり、季節によってどんどん姿を変えていく動物です。北海道を代表する動物種の1つであるエゾシカ。実際に目の当たりにすると迫力満点です。みなさん、ぜひ会いに来てくださいね。

木もれ日にまぎれる夏毛

モフモフの冬毛

おびひろニュース

12月の冬期開園に向けて準備中!

11月の閉園期間中は、来園者がいない静かな動物園ですが、飼育作業は変わらず、毎日掃除やえさの準備をしています。12月の冬期開園に向けて、園内の大掃除、獣舎の砂の入れかえ、鳥インフルエンザ対策など、閉園中でもいそがしくしています。

教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!

質問

一番たくさんえさが必要な動物は何ですか? えさはどこから調達するのですか?

答え

おびひろ動物園では、キリンやばん馬などが体も大きく、たくさんのえさを必要としています。えさによって、それぞれちがう飼料屋さんがいるので、いろいろな所から購入しています。近くの農家さんから規格外野菜を寄付していただくこともあります。


協力・監修:おびひろ動物園

おびひろ動物園
北海道帯広市字緑ヶ丘2
TEL 0155-24-2437
https://www.city.obihiro.hokkaido.jp/zoo

この記事を書いた人WRITER
エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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