大阪
特集
2025.11.04

【エコチル特集】大阪の港がエコになるってどういうこと!?地球に優しい港について知ろう!考えよう!

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港は、ただ船が行き来する場所じゃなくて、実は、みんなの暮らしに欠かせない場所なんだ。今回は、そんな港の進化を紹介するよ。地球のために変わりつつある港の今を知ろう。

港があるから快適に暮らせる!

みんなは「港」と聞くと、どんな場所を思いうかべるかな。大阪市には、海遊館や天保山大観覧車のすぐそばに大阪港があるよね。あまり身近ではないかもしれないけれど、みんなの暮らしに欠かせない大切な場所なんだ。

なぜなら、日本を出入りする荷物(貨物)の約99%が、船で運ばれているから! 周りを海で囲まれた日本では、食べ物や文房具、衣服や家具、電気製品など、毎日使っている物の多くが、港を通ってやってくるよ。つまり、港はみんなの暮らしを支えているんだ。

地球に優しい港って何だろう

でも港では、たくさんの船や車、人が動いて大量のエネルギーを使うから、地球温暖化の原因になるCO₂(二酸化炭素)もたくさん出てしまうんだ。そこで日本では、「カーボンニュートラルポート(CNP)」という取り組みを始めたよ。これは、港で出るCO₂を実質0にして、地球に優しい港をつくるチャレンジなんだ。大阪港湾局では「大阪港」「堺泉北港」「阪南港」など9つの港を管理していて、それぞれの港でちがった工夫をしているよ。

地球に優しい港をつくることは、未来の自分たちの生活を守ることにもつながるよ。みんなも興味を持ってみてね。
※出した分のCO₂を他の方法で吸収・減らして、全体として0にするということだよ。

暮らしに欠かせない物ばかり!
港からやって来る身近な物たち

お肉
牛肉、豚肉、鶏肉

果物
バナナ、オレンジ、キウイなど

カカオ
チョコレートの材料

魚介類
エビ、マグロ、サーモンなど

小麦・大豆

コーヒー豆

洋服や靴

おもちゃやゲーム機

もうちょっとくわしく紹介!
「カーボンニュートラルポート」って何?

港で出るCO₂をへらしながら、CO₂を吸収するワカメやコンブといった海藻を増やすなど、CO₂を出す量と吸収する量を同じにする取組。太陽光や水素などの新しいエネルギーを使うなどして、地球に優しい港を目指しているよ。日本では2050年までにこの目標を達成しようとしているんだ。

「大阪“みなと”カーボンニュートラル」にチャレンジ中!
大阪の3つの大きな港ってどこにある? どんな所?

大阪湾に面した港はいくつかあるけれど、大きな港は3つ! それぞれの特徴を見てみよう。

大阪港
大阪湾のまんなかにある、にぎやかで大きな港。近くに海遊館や天保山大観覧車、USJがあるよ。
行き来する荷物は、1年に約8,500万t! 世界約150の国と地域、約700の港と結ばれているよ。
西日本各地を結ぶ大型フェリーが1日5便あって、国内最大級の中・長距離フェリーの拠点だよ。

堺泉北港
堺市、泉大津市、高石市の3つの市にまたがり、工場がたくさんある港だよ。鉄や化学製品など、物作りに関わる荷物が多く運ばれているんだ。
原油やLNG(液化天然ガス)などのエネルギーを運ぶ拠点としても活躍! 中古車を外国へ運ぶための港としても知られているよ。
泉大津フェニックスや海とのふれあい広場など、自然やイベントを楽しめる場所もあるよ。

阪南港
岸和田市、貝塚市、忠岡町の3つの市町にまたがる港だよ。
ちきりアイランドでは埋立によって土地をつくり、製造業や物流保管施設などの企業進出を図っているよ。
干潟では校外学習もしていて、海の動物や植物とふれあえるんだ。

みんなで協力!
大阪の港で始まっているCO₂を減らす取り組みを知ろう!

「大阪港」「堺泉北港」「阪南港」では、 いろいろな取組が始まっているよ。その一部を見てみよう。

照明をLEDにする!
ターミナルの中や道路など、さまざまな場所の照明をLEDに変えていっているよ。LEDは少ない電気で明るく、長持ちするんだ。

再生可能エネルギーを使う!
ターミナルの中で使う電気を、太陽の光など自然の力でつくる「再生可能エネルギー」を使えるように変えていっているよ。

水素燃料電池船を使う!
大阪・関西万博の期間中、水素燃料電池船「まほろば」が運航したよ。水素はエネルギーとして使うときにCO₂を出さないクリーンエネルギー。水素燃料電池船は、そんな水素を使って発電した電気と電源から直接取り入れた電気で動くんだ。

画像提供 岩谷産業株式会社

電気を再利用できる ガントリークレーンを使う!
コンテナを下ろすときの力を電気にかえて、また使える仕組みを持ったクレーンがあるよ。そんな新しいクレーンを増やして、電気のむだづかいを減らそうとしているんだ。

水素燃料電池などで動く荷役機械を使う!
荷役機械は、コンテナターミナルなどで荷物を持ち上げたり運んだりする、港に欠かせない機械。水素などエネルギーを使うときにCO₂を出さない燃料で動く荷役機械にかえていこうとしているよ。

画像提供 株式会社三井E&S

液化天然ガスで動く船を増やす!
LNG(液化天然ガス)という地球に優しいクリーンなエネルギーを使って動く船を増やしていくんだ。昔から使われている燃料に比べてCO₂を25~30%減らす効果があるよ。

画像提供 株式会社商船三井さんふらわあ

同時にCO₂の吸収量も増やす!
藻場や干潟を増やす取組もしているよ

空気中のCO₂を吸いこんで海にためる力がある藻を増やすなど、海の生き物を増やすことにもつながる取組もしているんだ。たとえば「大阪南港野鳥園」の近くに、人工の干潟をつくって海の生き物や植物がすみやすい場所をつくっているよ。

>>> 大阪“みなと”カーボンニュートラルポートについてもっとくわしくはこちら


監修:大阪港湾局、大阪市環境局

この記事を書いた人WRITER
エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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