【上野動物園だより】赤ちゃんが13年ぶりに生まれました「コビトカバ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
東京
動物園だより
2025.07.07

【上野動物園だより】赤ちゃんが13年ぶりに生まれました「コビトカバ」

目次 [非表示]

今月のどうぶつ:コビトカバ

学名: Hexaprotodon liberiensis
偶蹄目 カバ科
生息地:西アフリカの密林の中

アフリカにすむ動物

ヒガシクロサイ
学名:Diceros bicornis michaeli

キリン
学名:Giraffa camelopardalis

コビトカバの赤ちゃんが13年ぶりに生まれました

コビトカバはアフリカ西部の森にすむ動物です。森林伐採や環境汚染などの影響で、野生の数は年々減り、今では数千頭ほどしかいないといわれています。そして日本の動物園にも15頭しかいません。そこで、動物園ではコビトカバを守るため、繁殖に取り組んでいます。

今回赤ちゃんを産んだ「ナツメ」は、これが初めての出産でした。私たち飼育係も、ナツメが無事に赤ちゃんを産み、子育てができるように準備をしてきました。出産の前日、ナツメの様子がいつもとちがっていたので、出産が近いと考え、その日は動物園にとまって夜中も見守りました。

ナツメは一晩中、立ったり座ったりして落ち着かない様子でした。次の日2025年3月14日の朝9時25分、無事に出産。赤ちゃんは10時には立ち上がり、その後母乳を飲みました。

母親の「ナツメ」と赤ちゃんの「コブシ」

成長が早いコビトカバの子

「コブシ」と名付けられたオスの赤ちゃんは、1カ月もしないうちに小さな歯が生え、はじめ6.2㎏だった体重も、1カ月半ほどで20kgをこえるまで成長しました。コブシの誕生は、コビトカバの未来にとって大切な一歩です。

上野動物園では、コブシの成長を通じてコビトカバを多くの人に知ってもらい、これ以上数が減らないように取り組みを続けていきます。

母親の横で休む「コブシ」

うえのニュース

虫たちのホテルBUG HOTEL開業

都市部では虫たちのすみかが失われつつあります。5月22日国際生物多様性の日にちなんで、園内で切った枝や動物たちの食べ残しの枝や竹を使って、虫たちの集合住宅をつくりました。

現在お部屋は空室ですが、冬には満室になるかもしれません。ぜひ見に来てください。


写真提供:公益財団法人東京動物園協会

恩賜上野動物園
東京都台東区上野公園9−83
TEL.03-3828-5171
https://www.tokyo-zoo.net/zoo/ueno

この記事を書いた人WRITER
エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

この記事の関連ワードKEYWORD
おすすめの関連記事RECOMMEND
人気の記事RECOMMEND
1
2
3