【マリンピア日本海だより】佐渡島にしかいない日本固有種のカエル「サドガエル」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
新潟
動物園だより
2025.07.14

【マリンピア日本海だより】佐渡島にしかいない日本固有種のカエル「サドガエル」

目次 [非表示]

今月のどうぶつ:サドガエル

学名:Glandirana susurra
無尾目 アカガエル科
生息地:佐渡島

サドガエル(左)はツチガエル(右)によく似ています

佐渡島にしかいない日本固有種のカエル

1997年、新潟大学の関谷國男博士が佐渡島で「変わったツチガエル」を発見しました。そして2012年、このカエルは佐渡島にのみ生息するサドガエルとして新種記載されました。サドガエルもツチガエルも、どちらも全長約5㎝の茶色いカエルで、縦長のイボが特徴です。しかし、いくつか異なる点があります。

まず、サドガエルのイボはやわらかいのが特徴です。もう1つの見分け方としては、サドガエルのお腹の下半分が黄色い点が挙げられます。鳴き声にもちがいがあります。サドガエルとツチガエルの鳴き声は似ていますが、サドガエルは1秒以上長く鳴き続けるのが特徴です。

黄色いお腹がサドガエルの特徴

サドガエルの生息条件と保全

サドガエルは環境省のレッドリストで絶滅危惧IB類に選定されている動物です。彼らは平野部の田んぼの周囲や小川などに生息していますが、中干しなどの農作業の発展や田んぼの整備によって、その生存が困難になっています。

サドガエルはオタマジャクシの状態で冬を越すため、1年中水を張っている田んぼが無いと生き残りが難しく、また、足に吸盤がないため、整備されて深くなった水路から自力で出ることができません。マリンピア日本海では、多くの人にサドガエルを知ってもらうために育成室で展示しています。

育成室での展示

マリンピアニュース

SADO~世界に誇る自然と文化

2024年に金山が世界文化遺産に登録されたことによって注目されるようになった佐渡島。この機会に佐渡島の成り立ちや自然環境、また水族館ならではの「水」をテーマにした企画展示を開催します。開催期間は2025年7月18日(金)から2026年2月23日(月)までです。場所は1階の企画展示室です。


写真提供/新潟市水族館マリンピア日本海

協力・監修/新潟市水族館マリンピア日本海
〒951-8555 新潟市中央区西船見町5932-445
TEL 025-222-7500
https://www.marinepia.or.jp/

この記事を書いた人WRITER
エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

この記事の関連ワードKEYWORD
おすすめの関連記事RECOMMEND
人気の記事RECOMMEND
1
2
3