【環農水研だより】奈良県だけではなく日本各地で見られるシカ「ニホンジカ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
大阪
動物園だより
2025.06.02

【環農水研だより】奈良県だけではなく日本各地で見られるシカ「ニホンジカ」

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今月のどうぶつ:ニホンジカ

学名:Cervus nippon
英名:Sika deer
生息地:北海道から九州、屋久島、種子島など/ベトナムからロシア沿岸部、朝鮮半島、台湾
偶蹄目 シカ科

2頭のオスジカ(角が生えるのはオスだけ)

奈良県だけではなく日本各地で見られるシカ

ニホンジカ(シカ)は日本各地に広く分布する大型の草食動物です。奈良公園でしか見られないと思う人もいるかもしれませんが、実は大阪にもたくさんのシカが生息しています。

全国的にもシカは増加しており、現在の生息数は300万頭以上とも推定されています。DNAを分析した研究から、歴史的に見ても現在の生息数は過去最大レベルだといわれています。

シカが多いことは良いことのように思えるかもしれませんが、生態系のバランスをくずすほど多い場合には、さまざまなえいきょうが生じてしまいます。例えば、増加したシカが田畑の農作物を食べてしまい、たくさんの被害が発生しています。

シカのえいきょうを受けていない森林

生態系のバランスを取ることが大切

シカは植物をほとんど何でも食べてしまうので、草や低木など、シカの口が届く高さにある植物が食べつくされた森林が全国的に増えています。草や低木が無くなると、昆虫や鳥などのすみかや、えさが無くなるので、森林にさまざまな生物がすめなくなってしまいます。さらに、地面を支える機能が弱くなってしまうので、土砂災害も起こりやすくなってしまうのです。

もちろんシカは日本の生態系の一員なので、いなければ良いという訳では決してありません。うまく生態系のバランスを取っていくことが大切なのです。

シカのえいきょうを受けた森林

かんのうすいけんニュース

大阪での絶滅が心配されるキツネ

キツネは昔話や童謡にもよく出てくる身近な動物ですが、大阪では絶滅が心配されるほど大きく減少しています。最近は、都市部でもたくましく生きるキツネが確認されていますが、人とキツネが共存できる環境づくりをさらに進めていく必要があります。

 


写真提供/大阪府立環境農林水産総合研究所

協力・監修/地方独立行政法人 大阪府立環境農林水産総合研究所
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