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今月のどうぶつ:カージナルテトラ
学名: Paracheirodon axelrodi
カラシン目 カラシン科
生息地:南アメリカ: オリノコ川上流域/ネグロ川流域
全長3㎝ほどの小型のカラシンの仲間で、ピラニアと同じグループの魚です。ピラニアと同じように、よく観察すると小さい歯が生えています。
コーヒーのような色の川にすむ魚
カージナルテトラの代表的な生息地にネグロ川があります。ネグロ川はブラジルを流れるアマゾン川の支流の1つで、その特徴はブラックウォーターであることです。
ブラックウォーターとは、ゆるやかに流れる川に、木や葉っぱの成分がとけ出すことで茶色くコーヒーのように色付いた川のことを指します。ブラックウォーターの水質は酸性にかたよっているため、プランクトンなどがわきにくく、生物が暮らすにはやや厳しい環境です。
カージナルテトラの生息するブラックウォーターの川
あざやかな色にかくされた秘密
美しい色をしていると目立ってすぐに食べられてしまいそうですが、実はカージナルテトラは身をかくす名人です。彼らがすむブラックウォーターの川では、腹側の赤い模様はおどろくほど見えなくなります。
では、ギラギラと目立つ青色はどうでしょう? 青色は茶色い川の中でも目立ちますが、カージナルテトラを下からのぞくと青色は見えなくなります。この青色は構造色といって、光を反射して作り出される色のため、下からは見えないのです。
その上を見てみると水面に反射したカージナルテトラの背中の青色が見えます。カージナルテトラをねらう捕食者は主に下からおそってくるため、この反射した背中の模様をおとりにして、にげることができるのです。水槽ではあざやかな姿も、野生では忍者のように身をかくすことができるなんておどろきですね。
下から見たカージナルテトラ。本体よりも水面に反射した姿が目立ちます
スマートアクアリウム静岡だより
企画展「比べて分かる 両生類展」を開催!
この夏は、「涼しく・学ぶ」多くのコンテンツを用意しました。「比べて分かる 両生類展」では、日本に生息するカエルやイモリの仲間だけでなく、世界に生息するさまざまなカエルや、手足のないめずらしい両生類「コロンビアミズアシナシイモリ」も展示しました。それぞれどんなちがいがあるのか見比べてみてください。新しい発見があるかも。
写真提供:スマートアクアリウム静岡
協力・監修/スマートアクアリウム静岡
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TEL:050-3131-9211
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